キャリア甲子園2017 学生取材シリーズ【資生堂】

国内外で圧倒的な支持を得る、日本を代表する化粧品会社「資生堂」。大人向けの商品が多いイメージですが、なぜ「ティーン」を対象にしたテーマなのでしょうか?そして10年後を考えるテーマの狙いとは?資生堂のビジョンや姿勢を紐解きながら、本テーマに迫ります!

お話をしてくれた方 田中里奈さん
株式会社資生堂 パーソナルケアブランド事業本部 マーケティング部 シーブリーズG
profile_jal2016年入社 横浜市立大学 国際総合科学部経営学科出身
ドラッカーの『マネジメント』を読んだことがきっかけで、高校生の頃からマーケティングの仕事に就きたいと考えていた。国内外で多くの人から愛され、「美」を提供する資生堂に共感し、入社。
お話を聞いた人 渡辺花菜絵
MY FUTURE CAMPUS学生スタッフ 早稲田大学 文学部美術史コース5年生
profile_jal2大学3年生のときフランスへ長期留学をする。中高生のとき部活でシーブリーズを愛用していたため、たまに薬局で匂いを嗅いで青春を思い出す。

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時代に合った美を追求する

―― 私自身女性として資生堂の商品を使うことが多く、商品のことならよく知っているのですが、資生堂という会社がどういったことをしていて何を大切にしている会社なのか教えていただけますか?

田中さん 資生堂は創業145年を迎える会社で、もともとは調剤薬局として誕生しました。化粧品を中心に美容食品や医薬品など、多岐に渡る事業を展開し、多方面から「美しさをつくる」ことを大切にしている会社です。女性を美しくすることはもちろんですが、性別や人種に関わらず、社会情勢を捉えながらその時代に合った「美」を追求し、様々なブランドを展開しています。

―― 時代に合った「美」を追求する……。では今の時代の美に対する資生堂としての取り組みがあったらお聞かせてください。

田中さん そうですね。特徴的なものでいうと近年はLGBTにおける美ですとか、AIなど最新の技術×コスメティックといった分野の研究が進んでいます。時代の最先端であるテクノロジーと資生堂の資産を掛け合わせて様々な新しい美における価値を生み出そうとしています。

―― テクノロジー×美というのは斬新ですね!では時代にあわせて常に美を追求している資生堂が一番大切にしていることは何でしょうか?

田中さん 資生堂では2020年に向けて「VISION 2020」というビジョンを掲げています。これは、創業145年の今から次の100年後を見据えて、社員一人ひとりが100年後の未来を考えながら挑戦を続けていこうという姿勢を示しています。2020年は日本にとって東京オリンピックを開催する年ですが、資生堂にとっても、その先を見据える大事な節目の年です。また、「一瞬も、一生も美しく」という資生堂のスローガンを皆さん一度は聞いたことがあるかと思います。このコピーにある「一瞬」には、どの生活シーンにおいても美を感じて欲しいという思いが、「一生」には、年齢や性別の垣根を越えていつまでも美しく輝いて欲しいという思いが込められています。

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「SEE BREEZE」人気の秘密

―― 田中さんはどういった仕事をしているのですか?

田中さん 私自身は、現在「SEE BREEZE」(以下シーブリーズ)という、ローティーンのお客様をターゲットとしたブランドのマーケティングを担当しています。シーブリーズは、元々はアメリカの会社の製品で、約100年もの歴史があります。ポジティブな汗のシーンに寄り添うというコンセプトは昔から変わりませんが、時代の変化と共に商品訴求や価値提案の方法は変えてきました。それが長年多くの方から愛されている理由でもあります。

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―― 100年も歴史があるのですか?!具体的にはどういった変化があったのでしょうか?

田中さん シーブリーズの日本販売当初は、若者が汗を流すシーンの象徴=夏に遊びに行く場所=海でした。しかし時代の変化と共に、若者が汗を流すシーンの象徴は、海から、学校へと変化していきました。その変化をとらえ、2007年からプロモーションの舞台を部活にシフト、学生が憧れる青春の世界観を描いたクリエイティブを展開し、アプローチし始めました。
今回の出題テーマである『10年後のトレンドを想定して――』にも関係しますが私たちには常にその時代にお客様が本当に求めているものを探究し続けることが求められています。

―― 私も中高生の頃愛用していました。最近だとジェルタイプの商品も出ましたよね?

田中さん そうなんです。今まではウォータータイプを部活中に使う人が多かったのですが、部活の引退など1歩先のステップに進んだティーンのニーズから生まれた新商品なんです。ローティーン層からは部活でたくさんの汗をかくので、一度にパシャパシャとたくさん使えるウォータータイプが人気です。しかし部活を引退し、運動をしなくなったハイティーン層は、お出かけ先でさっとケアできる商品への需要が高まります。そのトレンドをとらえ、小さいカバンにも入るサイズで気軽にサッと塗れるジェルタイプの商品が生まれました。

―― 常に消費者の心情や習慣を分析しているのですね。分析するにあたって、何かコツなどはありますか?

田中さん とにかく考えることです。実際に調査などでティーンの方のお話しを聞く際も、言葉やしぐさ、様々なシチェーションにおける心情などを、「何で?」と深く掘り下げて考えていきます。たとえば、学生が汗をかく場所は?キュンキュンする瞬間は?……と考え続けるのです。データや調査の中で集められる情報ももちろん大事ですが、それだけではリアリティはありません。その先の本音まで考えるようにしています。

ティーン世代ならではの発想力

―― 【10年後のティーンのトレンドや生活スタイルを想定し、夏に使える今世の中にない商品を提案せよ】というテーマを掲げていますが、なぜこのテーマにしたのですか?

田中さん まず資生堂の中でもティーンという若いお客様向けのブランドを作っている私たちならではのテーマを設定したい、という思いが強くありました。さらに今回はキャリア甲子園のテーマが「MY REVOLUTION!!」です。そこで私たちもあえて「10年後」という設定をし、ティーンならではの発想でまったく新しいものを考えてほしいという思いでテーマ設定させていただきました。私たちには発想できないようなアイデアとの出会いを期待しています。

―― 田中さんたちから見て、今のティーン世代の特徴って何だと思いますか?

田中さん 変化のスピードの速さとその受容度の高さです。今のティーン世代の人同士の繋がり方や情報伝達の仕方と比べると、私が学生の頃と全然ちがうなとよく思います。流行の変化のスピードはとても速いと感じますし、生活スタイルやコミュニケーションツールなどもどんどん変化していますよね。あらゆるものがめまぐるしく変化する今という時代の中で一人ひとりが自然と身に着けている敏感さや嗅覚みたいなものが最近の若い方たちの特徴なのかもしれませんね。

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―― そういえば、高校生の間でシーブリーズの色違いのボトルのキャップを交換する「キャップ交換」が流行りましたよね。あれはどのように生まれたのですか?

田中さん 実は、ティーンたちが自らやり始めたことがきっかけとなり、ブランドとしてもトレンドとして発信をし始めたのです。私たちは商品が多くの方々に愛される存在になるために様々なデータや意見などを分析し、常にどのようにしたらティーンの話題を創出できるか考えています。トレンドは読むのではなく自ら創るものだと認識させてもらいました。

―― 今回のテーマを合わせて考えてみても、流行を自ら生み出す影響力と発想力のあるティーンならではの課題解決が楽しみですね。

田中さん そうですね。若い方々の感性のままに、10年先の流行やコミュニケーションツールなどを想像して欲しいです。社会情勢や時代背景から推測した仮説を立てるだけではなく、自身が作り出した新たな社会を定義しても構いません。先ほども申し上げたように、流行は読むものではなく「創るもの」ですからね。
参加者の皆さんは、今まさにティーン真っ盛りの生活を過ごしています。今皆さんが生きている日々の何気ないシーンの1コマを分析・深堀りして、私たち大人が思いつきもしないようなことを考えてもらいたいですね。

―― ティーンの方々が提案してくれる課題解決が今から楽しみですね。彼ら彼女らに期待していることは何ですか?

田中さん ティーンならではの感性を活かして、私たち大人が思い付きもしないようなことを考えてもらいたいという期待はもちろんですが、チームで動く大切さ、個人では思いつかないような発想をチームで考える楽しさを、キャリア甲子園を通して経験してほしいです。シーブリーズというブランドを通して、ティーンの汗と青春を応援する私たちだからこそ、チームで頑張る皆さんを応援したいと考えています。

―― 田中さん自身、強い想いがあって資生堂に入社されたとのことですが、今まさに進路の岐路にいる学生にメッセージをお願いします。

田中さん 私は高校生の頃からマーケティングの仕事がしたいと思っていました。そのために、今何をするべきか・大学では何を学ぶべきかと道筋を立てて考えていました。高校生の皆さんは、すでに将来の夢がある人・まだない人様々だと思いますが、学校の授業も他の時間も、夢を叶えるための大事な一瞬一瞬なのだと考えて欲しいです。その積み重ねが、いつか夢に繋がるはずです。今回のキャリア甲子園もその大切な時間だと思って、ぜひ全力でチャレンジしてみてください。皆さんの活躍を期待しています!

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渡辺花菜絵の取材後記

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高校生の皆さん、資生堂のテーマに挑むイメージは掴めましたか?誰もが通る青春時代。しかし歳を取るにつれてその当時の感覚というのは薄れてしまいます。(あくまで私の経験談ですが。)
田中さんとお話をして行く中で、改めて高校生のパワーの強さを実感しました。皆さんの若くてエネルギーに溢れた発想力で、ぜひ夏を代表する資生堂の新商品を考えてみてください。最後に田中さんも仰っていたように、チームで何かを成し遂げる経験は、間違いなくあなたにとって最高の経験と思い出になるはずです。皆さんの応募お待ちしております。頑張ってください!

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