「自分も頑張ってるのに何であいつだけ……」そんな感情、一度は持ったことがあるのでは?「わたしの分解図~ジェラシー編~」では、普段あまり表に出せない、人間のドロドロした感情「嫉妬(ジェラシー)」についてお話を聞いていきます。それぞれの舞台で活躍をしている人たちは、自分と他人を比較して生まれる“嫉妬”の感情とどのように向き合っているんでしょう。

自分の中のこだわりを捨てれば捨てるほど、自由になれた―SKE48 高柳明音さん

SKE48の2期生としてグループを牽引する高柳明音さん。バスケや料理、カメラ、鳥好きなど幅広い趣味を持ち、常に明るくひたむきに頑張り続ける姿は、見ている側に元気を与えてくれます。SKE48加入から10年、仲間でありライバルでもあるメンバーと活動を共にする中で、高柳さんが抱いたジェラシーや向き合い方について語ってもらいました。

王道アイドルにはなれない。理想を諦めることで、自分らしさを見出せた。


ー高柳さんは趣味も多く、いつも楽しそうに活動されているように感じます。他人に対してジェラシーを抱くことはあるのですか?

高柳さん:もちろんありますよ! 私は負けず嫌いということもあり、常に誰かに嫉妬していると言ってもいいくらいです(笑)。新しいことに挑戦したり、自分にしかできないことをやったりするのも、ジェラシーが引き金になってるんだろうなって思います。

ーAKB48選抜総選挙もありますもんね。仲間とはいえ、ライバルに囲まれている状況ではジェラシーを抱く機会も多いのではないでしょうか?

高柳さん:私は総選挙が始まる前からSKE48に加入していたものの、第1回総選挙の時は第三者のような気持ちで参加してたんですよね。でも、2回目、3回目と続くうちにグループのメンバーがランクインするようになって、「私もあの子が立つ場所へ行きたい」って悔しく感じるようになって。

ー今年の総選挙の開催が見送られたことで、気持ちに変化はありましたか?

高柳さん:正直、少し楽になりました。総選挙ではそれぞれのキャラクターによって戦い方も変わるので、私にできないことをしている子に対してはジェラシーを感じちゃってましたし。

私はもともと、いつも笑顔でキラキラとした“王道アイドル”になりたかったんです。AKB48でも “若手の希望の星”のような感じでいきなりセンターに立ち、アイドルとして育てられて活躍して、卒業していく子がいますよね。やはり、そういう子を見るとうらやましくなりました。

ージェラシーを抱えた時の対処法を教えてください。

高柳さん:“王道アイドル”に関しては、諦めることかな。私、「アイドルはいつも笑顔でなくてはいけない」「いつもキラキラしていなくてはいけない」というこだわりを持ってて、それがメンバーに対するジェラシーに繋がっていたんだと思います。

だけどある時、今まで出さなかった自分の姿を見せたら、ファンの方は幻滅するどころか受け入れてくれたんです。こだわりを捨てることで自由になれたし、何より自分の成長にも繋がったなって思います。

ーその、こだわりを捨てることが出来たきっかけって何だったのですか?

高柳さん:複合的な要素が重なった結果だとは思うんですけど、その中で一つ挙げるとすれば、バラエティ番組『イッテ♡恋48』に出演したことです。毎回無茶なことに挑戦させられる番組で、ある時ロケバスで連れて行かれた先が、なんと夜の廃校(笑)。ただでさえホラー系が苦手なのに、「今から廃校を歩いてもらいます。番組ロゴのシールを見つけるまでは帰れません」と言われて、もうパニック!

ーアイドルとしての姿を意識する余裕はなかったということでしょうか?

高柳さん:そうですねー。号泣したかと思えば、「もう嫌だ!」とキレたり、恐怖に直面して感情がぐちゃぐちゃになってしまって。その姿を全国に放送された時に、「もう王道アイドルを目指すのは無理だ」って悟ったんです(笑)。

ー壮絶なロケですね。視聴者の方の反応はどうだったんですか?

高柳さん:それが意外なほど好評だったみたいで、放送をきっかけに応援して下さる方が増えたんですよ!番組のスタッフさんにも「明音ちゃんのリアルな姿が視聴者にも受けたみたいだよ。ありがとう!」と喜んでもらえて。

ー王道のアイドルらしからぬ姿を見せたことが、いい結果につながったんですかね。

高柳さん:そう思います。自分が理想とするアイドル像を目指すよりも、ファンの方や一緒にお仕事をするスタッフさんの求めるものに応えたい。その上で、自分も楽しめたらいいなって、仕事への向き合い方も変わりました。

自分を成長させるか苦しめるのか。ジェラシーの種類を見極めると向き合い方も見えてくる。――続きは次のページへ!