「自分も頑張ってるのに何であいつだけ……」そんな感情、一度は持ったことがあるのでは?「わたしの分解図~ジェラシー編~」では、普段あまり表に出せない、人間のドロドロした感情「嫉妬(ジェラシー)」についてお話を聞いていきます。それぞれの舞台で活躍をしている人たちは、自分と他人を比較して生まれる“嫉妬”の感情とどのように向き合っているんでしょう。

一足飛びで輝ける人生なんて存在しない。良い意味で “その日暮らしなメンタリティ” を。―タレント YOUさん

モデル、女優、バラエティタレントとして幅広く活躍をするYOUさんは、いつも気取らず自然体な雰囲気の持ち主。ふわふわした空気をまといながらも感じたことは素直に言葉にする、というブレない魅力を持つYOUさんは、他人への嫉妬とは無縁に見えます。「わたしの分解図~ジェラシー編~」第1弾として、入れ替わりの激しい芸能界で長年活躍し続けるYOUさんだからこそ語れる、自分と他者への線引きについてお話を伺うことが出来ました。

全員が同時に優勝はあり得ないから、
目の前で起きていることを楽しむんだよ。


ーそもそもYOUさんって人に対して“嫉妬”という感情を感じることがありますか?

YOUさん:嫉妬はしないと思います。 “嫉妬”じゃなくて、私は“感心”するって言ったほうが近いかな。嫉妬ってちょっとネガティブで陰湿なイメージがあるんだけど、そういうのじゃなくて、純粋に「すごいなー」って思うだけですねー。

ーYOUさんのそういうサッパリした感じ、TVを見てても伝わってくる気がします。だけど案外人って、自分が頑張っている領域で自分より優れている人を見たときに、「クッソー!」っていう、悔しさ交じりの嫉妬の感情を持つんじゃないかなと思うのですが、YOUさんはそういう時どう思っているんですか?

YOUさん:これは芸能界に限らずだと思うんですけど、社会って各々の個性が仕事に結びついているものじゃないですか。だから、そもそも人と比べようのないことの方が多いと思うんです。オードリーの若林くんと私だと、同じ仕事の依頼がきても、それぞれ出来ることが違うし、求められていることだって違うじゃない?だから、それぞれが自分のキャラと、自分が思った言葉で仕事をするってことが大事だと思うな。個性というか強みというか……そういうのを踏まえて、役割ってみんな違うから。

ーなるほど。。

YOUさん:それにさ、全員が同じ場所で同じタイミングで勝つなんて出来ないじゃない?
だからこそ、人から求められるような個性って大事だなって思うんだけど。
芸能界でもよくあるけど、デビューしたてですぐ売れちゃう人もいれば、すごく下積みが長くて年をとって売れる人もいるじゃない?誰しもが若いときに勢いがあるとは限らないわけだし、嫉妬で心腐らせたりしないで、自分の番がこないことにも耐えられる忍耐力とか、努力を惜しまない持続力って、どの世界でも大切だと思う。

ー「人から求められるような個性」って、どうやって身に付くんでしょう?

YOUさん:それは、自分の行いとか仕事ぶりを見た人が徐々にその人のキャラとか強みを分かってきた上で、決めてくれるものだと思うよ。だからこそ社会に出たばっかりの人とか、若いうちは目の前の仕事を一生懸命やっていくことが大事で、基礎を固めることが大切だと思う。どんな仕事であっても毎日興味を持って現場に行って、与えてもらった仕事を一生懸命にこなす。それで、いつまで仕事を任せてもらえるのか、とか、どんな仕事を任せてもらえるのかっていう次のステップに進むんだよ。仕事ってさ、自分に任してもらったことに対してどう打ち返すのかっていう積み重ねの先に、新しい仕事が生まれていくから。

ー昔からYOUさんは今のような強い心の芯があったんですか?

YOUさん:芯が強いかは置いておいて、その日暮らしなメンタルでやってきましたねー。

ーその日暮らしなメンタル、といいますと?

YOUさん:昔から、「今日を楽しもう!」とか「今日の仕事面白そうだなー!」って感じで、その日その日を頑張るっていう繰り替えしです。来年がどうとか、5年後どうありたいとかはあんまり考えないし、ずっとこんな感じで楽しくお仕事できたら良いな~って思ってやってきた感じですよ。

ー肩の力を抜いて目の前のことを一生懸命頑張ることがポイントなんですかね。

YOUさん:そんな感じだからこそ思うのは、思考能力は一生必要なんだなって思ってるんです。どんな仕事でもね。
ここでいう思考能力っていうのは、自分が持ってる執着に対する線引きが出来ることだったり、疲れた頭のリフレッシュ方法を探る力なんだけど。
嫉妬とかってさ、今の自分が出来てないから感じる感情じゃない?自分が出来ないことにばっか意識を集中させちゃっても、意味ないじゃないですか。だから、客観的に自分の事を見れる客観性も、思考能力に直結するのかなって。

自然に見えてくるものが個性で、自分から押し付けるのが個性じゃない。――続きは次のページへ!