みなさんは、自分の将来を考えるとどんな気持ちになりますか?キラキラしている人の姿を見ては、何だか自分だけ置いていかれているような気持ちになるなんてことも・・・。
「29歳までの道しるべ」では、現在いろいろな舞台で活躍する大人たちを取材し、彼らの20代のお話を聞きました。
いまだからこそ言える“少しでも人生を前に進めていくためのヒント”です。

【特別編】映画「青の帰り道」×MFC特別インタビュー ー真野恵里菜さん

2009年に「ハロー!プロジェクト」からメジャーデビューし、“真野ちゃん”という愛称で親しまれてきた真野恵里菜さん。22歳で「ハロー!プロジェクト」を卒業し女優としての活動を本格的にスタートさせてからは、個性的な役からOLまで幅広い役柄を演じ分け、着実にキャリアを築かれています。

今回は、映画「青の帰り道」の公開を記念した特別インタビューとして真野さんが歩んできた20代を振り返ってもらいました。一本筋が通っていながらもどこか自然体である彼女が、これまでのキャリアを通じて経験したことやご自身に訪れた変化に加え、“自然体”の理由についても語っていただきました。

落ち込むことも多かったアイドル時代。ライバルの存在が自分を奮い立たせてくれた。

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ー映画「青の帰り道」で真野さんが演じられた主人公のカナは、歌手を目指して上京し、芸能界入りします。ご自身と重なる部分はありましたか?

真野さん:カナの持つ野心的な部分など、色んな部分で自分と似ていると感じる部分はありますね。物語が進むにつれてカナの状況は悪い方へ向かってしまいますが、決して他人事ではなくて。

台本を読んで、何かの拍子に人生が悪い方へ動く可能性は誰にでもあるんだなっていう恐怖心を抱きました。だからこそ、カナというキャラクターを丸ごと引き受けるつもりで、しっかり私が演じたいと思いました。

ー真野さんは、アイドル時代から現在に至るまでには何か壁にぶち当たることもあったのでしょうか?

真野さん:もちろんありましたよ。私は高校卒業後の進路を考えた時に両立は難しいと思い、大学へ進学せずに仕事に専念すると決めました。両親を説得して仕事1本に絞ったものの、待っていたのはCDの売り上げが思うように伸びないという現実でした。

歌うことは楽しいけど、ステージから降りた途端に現実を突きつけられる……。そんな経験を10代後半で何度もしてきたので、大人を嫌いになったこともありました(笑)。

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ー好きなことと現実とのギャップに悩まれていたのですね。

真野さん:そうですね。だけど、嫌なこともありましたがやっぱりアイドルの仕事が好きだという想いがあったのでやってこられました。それに、仕事を続ける中でお芝居を経験して、楽しさと同時に自分の世界が広がっていると感じました。

同時に、「このままアイドルを続けるのか、それとも卒業するのか……」という決断の時期が来たときのドキドキは今でも覚えてます。

ー真野さんのように、なにか夢中になれることを見つけるにはどんな事が大切だと思いますか?

真野さん:好きなことに対して、自分が関われる方法を考えるところから始めるとさらに興味が広がるかもしれないと思います。それから、仮にやりたいことが見つからなくても、焦らなくていいと思います。周りの人がやりたいことを見つけて進んでいたとしても、別に誰かと比べる必要なんてないんです。

ただ、これは私が27歳になった今だから言えることなんですけどね(笑)。私がハロプロにいた頃は“アイドル戦国時代”といわれていた時期だったので、他のアイドルと自分を比べて凹むことも多かったです。

ー落ち込んだ時は、どのように気持ちを立て直していたのでしょうか?

真野さん:現在も活躍しているアイドルグループのドキュメンタリー映像を観ました。そこに映っていたのは、私よりもはるかに過酷な環境の中で頑張っている女の子たち。彼女たちを見ているうちに、「こんなことで泣き言を言っていたら、この子たちと肩を並べられない。私も負けないぞ!」と自分に喝を入れられましたね。

ー他のアイドルの姿をみて落ち込むのではなく、自分を鼓舞するための燃料に替える。真野さんには、体育会系な一面があるのですね。

真野さん:小学生の頃から水泳やバスケットボールをやっていたので、根性だけはあったと思います(笑)。

“いい子”を演じなくていい。ある人の言葉で楽になれた。

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ーアイドルから女優へと活躍の場が変わられたことで、真野さんにも変化は生じたのでしょうか?

真野さん:アイドル時代は、人から「かわいい」と言われたい気持ちが強かったので、髪型や衣装、メイクにもこだわっていました。

お芝居では、かわいいだけでなく、怒ったり、泣いたり、ダサい部分も見せないといけません。私なりに切り替えていたつもりでしたが、ある時現場で一緒だった方から「真野さんは、本当にアイドルだよね」と言われて、「これはいい意味で言われてないぞ」とハッとしました。無意識のうちに“いい子”を演じなきゃ、いつも笑顔でいなきゃ、と考えていたのでしょうね。

ーその方はさりげなく口にした言葉かもしれませんが、真野さんにとっては大きな一言だったのですね。

真野さん:当時の私には刺さりました。でも、その言葉があったから変われました。「もっと感情を出していい」と思えたし、自分の意見をしっかりと言えるようになりました。

ー真野さんは、映画やドラマなどでさまざまな役を演じられています。オン・オフの切り替えはどうされているのでしょうか?

真野さん:お芝居に集中する時はスイッチを入れますが、基本的にはオン・オフの区別はありません。以前は、オフになるとスイッチを完全に切っていました。素の自分を見せたくなくて、すっぴんで目深に帽子をかぶって歩いていたくらい。

でも、自分をかっこよく見せようとすればするほど空回りしちゃって……「もう等身大でいいや」って思えたら楽になりました(笑)。 “ありのままの真野恵里菜”を応援したいと思ってもらえたらうれしいです。

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ーでは最後に、この記事を読んでいる大学生に向けてメッセージをお願いします。

真野さん:これから将来を考えるにあたり、全員に可能性はいくらでもあります。もしやりたいことがあるなら、「どうせ私なんか……」というネガティブな感情で潰さないでほしいです。若い時って、勢いで進んでも許される時期じゃないですか(笑)。だから、周りの目は気にせず進んでほしいと思います。

「青の帰り道」に登場する7人の男女は、高校卒業後に音楽や結婚など、それぞれの道に進みます。カナたちに共感してもらうでもいいし、映画そのものに興味を持ってもらえるでもいい。それから、人生は何がきっかけで動くかはわからないし、仮に悪い方へ向かっても取り戻すことができるってことを知ってもらいたいです。みなさんにとって、この作品が何かのきっかけや人生の糧となってもらえたらうれしいです。

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真野さんが主演する映画「青の帰り道」は、12月7日(金)より全国順次公開予定! 

群馬県前橋市と東京を舞台に、7人の男女がそれぞれの想いを抱えて生きる姿が描かれています。夢、挫折、嫉妬、希望といった、大人になるまでの様々なタイミングで経験する感情が登場人物を通してリアルに描かれている本作は、年齢を問わず深く共感できるものとなっています。映画で描かれる7人の姿を通じて、“自分にとって大切なものは何なのか”を一度考え直してみるのもいいかもしれません。