緊張はパフォーマンス向上の鍵!

人前で話す、目上の人と話す、面接や知らないところに一人で行かなくてはならないなど緊張するシーンは多々あります。その一方で周りには全く緊張せず、普通に対応している友人もいるのではないでしょうか。なぜ人は緊張するのか、緊張する人としない人との違いはどこにあるのでしょうか。

緊張とは何か?

そもそも緊張とはどのような状態であり、心理的、身体的、どちらの要素が強く働くのでしょうか。大辞林によると以下のように説明されています。

“(1) 筋が伸長し続けている状態ないしそれに伴う感覚 (緊張感覚) のこと。
(2) 張りつめて注意を集中している際の感情状態の一つ。”

引用:コトバンク 大辞林第三版

つまり緊張とは身体的な緊張と、心理的な緊張のどちらもあるということになります。

身体的緊張とは

同じ姿勢で長時間の作業を続けていると筋肉が硬直し、体内には乳酸が溜まってきます。乳酸が溜まるると筋肉が硬くなり、その結果血行が悪くなり身体的な緊張状態となります。人前や大舞台で緊張して身体が硬くなるのは、瞬間的に身体がこのような状態になるためです。

心理的緊張とは

心理的な緊張は「張り詰めて注意を集中している際の感情状態」とあります。緊張すると周りが見えなくなる状態や、ドキドキしてあがっていて回りの音が聞こえないという状態もやはり緊張状態の一つになります。

緊張状態の特徴

緊張状態になると、自立神経のうち交感神経が優位に働き脳内ではアドレナリンが分泌されます。そうしたことで、心理的、身体的には次のような特徴が現れます。

・心拍数の増加

・呼吸が早くなる

・手や腋、額に汗がでる

・口が渇く

・筋肉の機能が向上する

・集中状態になる

多くの方が何かしらの症状を経験されたことがあるのではないでしょうか。しかしながら時に全く人前でも大舞台でも緊張しないという人がいます。その違いとは何なのでしょうか。

緊張しない人の特徴

大勢の人の前でも堂々と振舞ったりスピーチができたり、初対面の人や目上の人に対しても普通に会話ができるなど緊張を感じさせない人がいます。なぜ緊張せずに対応することができるのでしょうか。緊張しない人の特徴を見ていきましょう。

1.自信がある

多くの経験の積み重ねていることで場に慣れており、多くの人が緊張するような場面でもその人にとっては特別なシチュエーションでは無いという場合があります。また、完璧な事前準備やリハーサルによって成功のイメージができており、そのため自分に自信を持って堂々と振る舞うことができます。

堂々と自信を持って振る舞うことで、さらにそれが緊張しない状態を作り、緊張よりもむしろその場を楽しめる心境に繋がっているということさえあります。またリハーサルを繰り返すことで成功のイメージが積み重なり、失敗するかもしれないという考えが意識から消えていきます。

2.失敗を怖がらない

緊張してしまう人の大きな特徴として失敗を怖がる点があります。批判、否定されたらどうしよう、笑われたらどうしようと実行する前から失敗を強くイメージしてしまいます。こういった人は考え方が受動的になってしまい、自分が主導権を持って場を作るのではなく、話し相手や観衆が主導だとイメージしてしまいます。

緊張しない人は自分が主導権を持って場を作ろうとしますので、相手を感心、感動させよう、笑わせようという主体的な思考になっています。〜されたらどうしようではなく、〜させようと気持ちを切り替えることが緊張を和らげることに繋がります。

3.開き直ることができる

緊張する人はその場面を「一事が万事」的に捉え、失敗したらもう終わりだ・・と悲観してしまいます。緊張しない人は適度な開き直りを持っていて、失敗してもしょうがない、失敗するなんて当たり前くらいのマインドを持っています。失敗しても命までは取られることはこの日本ではそうそうないので、失敗してもいいやくらいに開き直って対応してみるのも緊張を和らげる一つの方法です。

適度な緊張はパフォーマンスを向上させる

緊張状態の症状でも触れましたが人は緊張状態になると集中力がまし、筋肉機能も向上します。スポーツの世界でもそうですがオリンピックなどの本番で、今までに出したことのない好記録が生まれるシーンなどを目の当たりにした人も少なくないと思います。なぜ緊張状態にあるのにパフォーマンスが上がるのでしょうか。

ヤーキーズ・ドットソンの法則

上の図はヤーキーズ・ドットソンの法則を表した図です。心理学者のロバート・ヤーキーズとJ.D.ドットソンは、ネズミをもちいてストレスやモチベーションなどの適度な刺激が脳にある状態の方が、身体的パフォーマンスは上がり、刺激がないと逆にパフォーマンスは下がるとの研究結果を発表しています。火事場の馬鹿力ではないですが土壇場であったり、追い込まれた状態(適度な刺激が与えられている状態)で力が発揮されるのも、緊張による筋力の向上が関連しています。

緊張に強くなる方法

緊張体質の人であってもトレーニングや意識次第で緊張に強くなることはできます。具体的にどのような手法があるかいくつか挙げてみます。

1.成功のイメージを持つ

プレゼンや面接などが終わった時に、悲観するのではなく、うまくできたところを強く記憶したり、ノートや日記に書き出します。自分は緊張の中でも上手くできたと意識付けすることを繰り返すことで、自分はやれると成功のイメージが先行するようになってきます。

2.自分から緊張状態を作る

緊張しないためには慣れも重要です。今まで苦手、緊張するからと避けていた場に参加したり行動に起こすことで経験値が蓄積され緊張しない体質に変わっていきます。小さな緊張から徐々にハードルを挙げていってみましょう。

3.他人の評価を気にしない

緊張する人は周りからの評価をとても気にしています。しかし、周りは自分が思っているほど他人に興味はありません。自分が他人が発表やプレゼンをしている時に何らかの失敗をしたからといってその人のことを否定や批判、笑い者にすることがあるでしょうか。
それと同じように周りの人もそこまであなたのことを意識していませんし、そもそも間違いに気がついていない程度でしょう。自分を評価するのは自分ですので周りの目をあまり気にしないことが重要です。

緊張を上手く力に変えて

緊張を上手くコントロールできるようになるとより高いパフォーマンスを発揮することができるようになります。失敗は誰にでもありますので、怖がらずに緊張を楽しむスタンスで対応しましょう。それが習慣化することで緊張をしない体質に変わっていく可能性もあります。大舞台に強い印象を持たれることは自分の強みにもなりますので是非体得すべく挑戦してみましょう。

■参考
日本社会心理学会「NHK「大心理学実験」関連情報 Episode 2 「プレッシャー」

line@

PAGE TOP