【キャリア甲子園2018】10年後の世界に高校生のファッションの悩みを解決して大流行するようなサービス、ブランドを考えよ。

「ZOZOTOWN」や「WEAR」、プライベートブランド「ZOZO」などのファッションサービスを提供するZOZOグループ。未来のファッションを創造するためのアイデアの種を、高校生から広く募る理由を、グループのテクノロジー領域を担う株式会社ZOZOテクノロジーズ金山代表に伺いました。

お話をしてくれた方 金山 裕樹さん
代表取締役CINO
profile_jal1978年生まれ、静岡県浜松市出身。Yahoo!JAPANでライフスタイル系のメディア立ち上げに携わった後、2008年に株式会社VASILYを設立し、ファッションアプリなどの開発を手がける。2017年からZOZOグループの一員となる。

高校生のファッションの悩みを解決するのは、当事者である高校生自身だと思う。

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―― 今回のテーマを選んだ理由を教えてください。

金山さん:単刀直入にいうとファッションビジネスにかかわっている自分たち自身が、聞いてみたいテーマだからです。高校生といえば、ファッションに対する興味がふつふつと沸き上がってくる年頃です。しかしながら、平日は学生服着用であったり、使えるお金の額にも限度があるだけに、ファッションに対する気持ちと実態がかけ離れている状況にある方が多いのではないでしょうか。

その悩ましい問題の解決策を、当事者である高校生に聞いてみたい。自身をターゲットとするサービスを考えるのであれば、高校生も楽しくテーマに取り組めるのではないだろうかと考えました。

そもそも普段から、当社の社員たちは目の前の仕事を思いきり楽しんで、ワクワクできることを大切に挑戦を重ねています。高校生たちにも同じような気持ちで、ワクワクしながらテーマに向き合ってほしいと思っています。

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―― 金山さんご自身はどんな高校生だったんですか?

金山さん:高校時代は詰め襟の学ランが制服でした。僕の場合はズボンのみ制服で、上はTシャツやパーカーなどを着ていましたね。さらには髪を青色に染めたり、モヒカンだった時期もありますよ(笑)。

不自由な中での悶々とした気持ちを解消しようと懸命に自分を表現していましたね。通っていた高校は進学校だったのですが、そういう生徒も許容してくれる校風でもありました。

高校2年生くらいからはギターに夢中になり、大学ではバンドを結成しました。インディーズで活動するようになり、「フジロック」にも当時としては最年少でステージに上がりました。

その実績が認められ複数の音楽レーベルから声をかけていただいたのですが、当時の僕らはすごく尖ってて、たとえば7~8分の長い曲だけを並べてみたり、ライブでも3人編成のバンドなのにベース抜きの編成をしてみたりとやりたい放題。結局、すべての会社から敬遠されてしまいました。

レーベルにとって、音楽は商品です。つまりビジネスである以上、その先にいるリスナーを大切にするのは当然で、好きなことをしているだけでビジネスが成立するわけではないということを学んだ機会でもありました。

ビジネスとしての実現可能性と、振り切ったアイデアを共存させてほしい。

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―― 高校生にはどういう視点からの企画を求めていらっしゃいますか?

金山さん:今回はビジネスコンテストである以上、かつての私のように「相手のことを考えず自分のやりたいようにやる」という態度ではいけません。お客様がいてこそビジネスが成り立つというのを忘れないでください。

高校生が主人公となるテーマですから、自分たちの立てた企画に対して、周囲の友だちが100円でも1000円でも払ってくれる気になるのか、思い切って聞いてみるのも一つの手段かもしれません。ただ、例えば「1年間100円で、服が無制限でレンタルできる」なんて企画は誰もが飛びつくでしょうが、ビジネスとしては成立しません。あくまでも、ビジネスとして成り立つ事業を考えてほしいですね。

そうは言うものの、一方では突拍子もないアイデアも期待しています。自分が音楽を追求してきたときも、大きな野望を抱いて挑戦していました。不可能と思える大きな野望を、ビジネスとしてきちんと成り立たせる方法を導き出してください。

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―― 以前の会社でもキャリア甲子園に参加したとお伺いしました。

金山さん:以前はファッションアプリを運営する株式会社VASILYを率いていました。その時代にキャリア甲子園に参加しています。ムーブメントはいつの時代も若い人から生まれるので、高校生の感覚に触れみたいという思いで参加しました。今回も参加理由は同じです。

前回を振り返ると、キャリア甲子園に参加する高校生は凄く素直で、まっすぐで、やや達観しているところがあるようにすら感じました。普通の高校生であれば、内に秘めるエントロピーは膨大で、形にすることはできません。しかし、キャリア甲子園の参加者たちは、それを一つの方向にまとめ上げて収束させ、人に伝わる形に仕上げていく能力に長けていました。

そうでありながらも、高校生らしいピュアさも兼ね備えており、普段からビジネスを提供する自分たちでは思いつかない発想に、感心させられました。

また、近年IT業界においては、低年齢層が活躍できる土壌が整えられてきています。特にこの数年は無料でプログラミングが学べる動画やサービス、記事などが登場しているので、昔に比べて体感だと100倍以上は学ぶ環境が充実しているような気がします。

やる気があれば高校生もITの最前線で十分に活躍することができるはずです。実際、我々の会社でもインターンとして高校生が活躍しています。だからこそ、今回の参加者の可能性には大いに期待しています。

世界70億人をターゲットにファッション革命を巻き起こす。

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―― 御社の役割や将来の方向性などについて教えてください。

金山さん:ZOZOグループでは、ファッション通販サイト『ZOZOTOWN』、ファッションコーディネートアプリ『WEAR』、プライベートブランド『ZOZO』といったサービスを提供しています。その中で当社では、主に研究開発(R&D)やシステム開発、デザインといったテクノロジー面全般を担っています。

目指しているのは、世界70億人のファッションを技術の力で変え、「世界中をカッコよく、世界中に笑顔を」届けること。このために私たちは、服の「買い方」「選び方」「作り方」の3つの革命を起こそうとしています。一つ例を挙げると、プライベートブランド「ZOZO」では今、「あなたサイズ」の服を作っています。人の体は身長にしても、胸囲にしても、足のサイズにしても、その人によって異なります。

しかしながら、既存の服の多くはS/M/Lなどいくつかのサイズしかないため、自分に体に合うぴったりな服と出会えず、コンプレックスを感じている方も少なからずいるのではないでしょうか。テクノロジーを活用することでその人にぴったりサイズの服を提供できれば、コンプレックスが解消されて、自分が好きになり、結果、世の中に笑顔が生まれていくと考えています。

こうした取り組みを推し進めることで、10年後にはグローバルアパレル企業トップ10入りを目標としています。創業者である前澤はZOZOを「カップラーメンのような存在にしたい」とよく話しています。

一部の人しか手に入れることができないものではなく、みんなが知っていて、みんなに愛され、みんなが手にとれて、みんなが幸せになれるものであるべきだと肝に銘じています。

―― 高校生の皆さんへメッセージをお願いいします。

金山さん:高校生のみなさんは、何か行動を起こす前にGoogleなどの検索エンジンで調べる習慣がついているのではないでしょうか。しかし忘れてほしくないのは、検索で得られるものは既にほかの誰かが経験した結果であり、誰もが調べられる情報であるということです。

一方、自分で行動を起こして得た知識や経験は、あなただけしか知らない情報です。ネットで調べて得られる知識の容量は、テキストベースならばせいぜい10メガビット程度かもしれません。

それ対して行動をする過程で得た情報には、手触り、におい、空気感など様々な要素が含まれます。そうした五感を使った情報は、デジタルに置き換えれば何ペタバイトもの情報になります。つまり、獲得できる情報量という意味で比較すれば、思考よりも行動の方が量的に多いのではないでしょうか。

今回のキャリア甲子園への取り組みということのみならず、高校生の皆さんにはぜひ、「失敗するリスク」ではなく、「行動しないリスク」というものがあるということを大切にしてもらえたらうれしいです。

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