アメリカ名門大学が開発!コーネル式ノート術で学習効率がガラッと変わる!

きちんと授業に出席してノートを取っているにもかかわらず、思うように成績が上がらないと悩む人少なくありません。彼らの多くは「授業中真面目にノートを取っているつもりでも、後で見返すと何が書いてあるかわかりにくい」「授業の情報量が多すぎて、ノートを取るだけで精一杯」といった悩みを抱えています。

カラーペンを多用してきれいなノートを書いても、ノートを取ることばかりに集中して授業内容が身につかなければ本末転倒です。書くことで覚える勉強法もありますが、内容を理解できていなければ単なる文字の羅列の書き写しになってしまいます。

コーネル式ノート術を活用すれば多くの情報を簡単かつわかりやすく整理でき、ノートを取る手間が少なくなります。余った時間を使って新しいことを調べたり練習問題を解いたりすれば、学習効率がぐっと良くなるでしょう。

コーネル式ノート術とは

コーネル式ノート術とは、アメリカのコーネル大学の学生のためにWalter Pauk氏が考え出したノートの記述法です。重要な情報だけを簡潔に書くことでノートを取る負担が減り、授業中のノート取りだけでなく授業後の復習も効率よく行えるというメリットがあります。

コーネル式ノート術を習得すれば、日々の学習はもちろん趣味やアルバイトなど幅広いジャンルに役立てることができるでしょう。

ノートのセクショニング

まずページ下端から2インチ(約5cm)の所に横線を引き、次に横線より上の領域の左端から2.5インチ(約6.5cm)の所に縦線を引きます。これはあくまでレイアウトの一例なので、使用するノートのサイズや自分の好みに合わせてレイアウトを決めましょう。また、あらかじめ線が引かれた市販の専用ノートも多数販売されているので、そちらを使ってもよいでしょう。

最も広い右上のノート欄は、授業中にメモを取るスペースです。左のキーワード(キュー)欄には授業中に登場した重要なフレーズや質問・疑問などを書き、下のサマリー欄にはページ全体の内容を2~3行にまとめた文章を書き込みます。

使い方の流れ

コーネル式ノート術によるノート作成のおおまかな流れは以下の通りです。

1.授業中にノート欄にメモ・箇条書きを記入

ノート欄を使って授業中にノートを取ります。教師の発言や板書内容を一字一句書き取ろうとせず、重要と思われる要素だけを書きます。文章だけですべての内容を書こうとすると長くなってしまい、後で読み返すとわかりづらくなることもあるため、単語・簡略記号や箇条書きなどを活用してなるべく簡潔にまとめましょう。

また、ぎっしり書き込まずにある程度空白を持たせることも重要です。スペースに余裕があれば復習時に追記しやすく、要点と要点の間に広い空白があれば後でキーワード欄を書くときにも便利です。

最初はノート欄にどの情報を書いていいかわからず、何でもかんでも書きたくなるかもしれません。しかし、書く作業ばかりに気をとられると授業についていけなくなるでしょう。また、後でノートを見返したときにどの情報が重要かわかりにくくなることもあります。しかし、コーネル式ノート術の経験を積むうちに自然と情報の取捨選択ができるようになります。

「授業中は手を動かしていないと眠くなるからノートを取る」という人もいますが、必要な情報を逃さず聞き取ろうと緊張感を持てば自然と授業に集中しやすくなるでしょう。

2.当日中の復習で、キーワード欄を記入

授業終了後すぐか、遅くともその日のうちに復習を行います。復習では、キーワード欄とサマリー欄を使って授業内容をまとめる作業をメインに行います。まずは特に重要なキーワード、前の話題と次の話題をつなぐ要素・疑問、学習のヒント、授業中に感じたことなどをキーワード欄に書きます。

記憶力に自信がない人や授業終了後すぐに復習ができない人は、いざ復習しようとしても何がわからなかったか・気になったか忘れてしまうことがあります。その場合はノート欄に書く段階で気になった箇所にアンダーラインなどの目印をつけ、そこからキーワード欄に矢印を引っ張っておきましょう。気になったときにすぐ目印をつけておけば、後で見返したときに思い出しやすくなります。

キーワード欄を整理することで授業全体の流れを把握しやすくなり、疑問・問題点を洗い出すのに役立ちます。「○○はどこに書いたっけ?」「授業中はちゃんと理解したつもりだったけど、後で読み返すと何が言いたいかわからない」といった、復習作業にありがちな無駄な労力の節約にもつながります。

3.当日中の復習で、サマリー欄を記入

キーワード欄を使ってしっかり情報を整理できたら、記憶が薄れないうちにすぐサマリー欄に記入します。サマリー欄の内容にはノート欄・キーワード欄の内容を過不足なく盛り込み、2~3行ほどの簡潔な文章にまとめます。

サマリー欄に記入することによって頭の中で情報を整理できたことを確認し、後から読み返したときにページの内容をひと目で理解することができます。教科書や板書の丸写しではない自分の言葉で内容を組み立ててアウトプットすることで、記憶を脳にしっかり定着させるのに役立ちます。

4.次の授業やテストの前に、サマリー欄を読み返す

コーネル式ノート術で日ごろからノートをきちんと整理できていれば、サマリー欄をサッと読み返すだけでも過去の授業の内容を簡単に思い出せるようになります。テスト前の勉強はもちろん、日々の予習として過去に記入したサマリー欄を読み返すのも効果的です。

授業のたびにノートをきちんと整理し、こまめにサマリー欄を読み返すくせをつければ、学んだ内容を無理なく脳に定着させやすくなります。テスト前にあわてて一夜漬けするよりも学習効果が高く、テストで少しでも高い点を取れそうだという自信にもつながるでしょう。

コーネル式ノート術の活用事例

コーネル式ノート術のベーシックな使用例

コーネル式ノート術を使って、大学の講義内容をまとめた例です。簡潔なフレーズ・文章やイラストで構成されており、シンプルにまとまっています。ノート欄・キーワード欄・サマリー欄に繰り返し登場しているフレーズは、特に重要度が高いこともわかります。

コーネル式ノートの作成経験を積めば、後から見返してもわかりやすいノートを短時間で作ることができます。日ごろから誰が読んでもわかりやすいノート作りを心がけていれば、他者が読むことを前提としたノート(議事録など)も難なく作れるようになるでしょう。

コーネル式ノート術は、アクティブラーニングにも応用できる

近年、ディスカッション・フィールドワークなどといった活動を通して生徒主体で問題解決を行うアクティブラーニング型授業が増えています。コーネル式ノート術は、従来型の授業だけでなくアクティブラーニング型授業にも積極的に取り入れられています。

アクティブラーニングに力を入れている別府大学では、初年次の各講義のノート取りをコーネル式ノート術で行います。まず学生はオリエンテーションでコーネル式ノート術についての説明を受け、その後各講義に出席してノートを取ります。オリエンテーションの2週間後に学生同士でノートの内容を比較しあい、お互いのノートの評価や良いノートを作成した学生の名前をワークシートに書き出します。

コーネル式ノート術を用いてノートを取り、なおかつそのノートを他の学生に高く評価してもらうためには、嫌でも講義に集中して講義内容をしっかり理解しなければなりません。ただ講義に出席して座っているだけでは、良いノートは作れないでしょう。

この例ではコーネル式ノート術そのものをアクティブラーニングの材料にしつつ、質の良いコーネル式ノートを作るために学生が自然と講義内容への興味・理解を深められる仕組みになっています。コーネル式ノート術を用いて学生が自ら講義に集中できるシステムを作ることで、アクティブラーニングの目的のひとつである「主体的な学び」の実現に役立っています。

コーネル式ノート術の応用例

この例ではミーティングなどで思いついたことをノート欄に書き込み、キーワード欄・サマリー欄には重要なキーワードや補足事項を書き込んでいます。一般的な授業では教師の板書や発言内容を主に書き込みますが、ノートの使用状況によっては誰かの発言や自分が感じたことなどをメインに書き込むこともあります。

日々の学習を通してコーネル式ノート術を身につけておけば、生徒会活動やクラブ・サークル活動など勉強以外の活動にもコーネル式ノート術を応用できます。社会に出た後も、コーネル式ノート術を活用して仕事をスムーズに進められるでしょう。

コーネル式ノート術を通して、学習・仕事に役立つスキルを伸ばそう

アメリカの大学生のために考案されたコーネル式ノート術は、ページをノート欄・キーワード欄・サマリー欄に区切って記入するノート術です。特に重要な情報を厳選して書き込むので書くことばかりにとらわれず授業に集中することができ、必要な情報を素早く取捨選択するスキルも身につきます。

また、復習時に文章の丸写しではなく自分の言葉でまとめることによって、頭の中で情報整理できたことを確認できます。後から見返した時に内容がひと目でわかるのも、大きなメリットです。

コーネル式ノート術を一度習得しておけば、スタンダードな授業はもちろんアクティブラーニング型授業や授業以外の活動、そして社会人になってからの仕事にも幅広く応用できます。コーネル式ノート術を通して情報を取捨選択するスキルや過去の記憶を整理するスキルを身につけ、あらゆる学び・仕事を効率よくこなしましょう。

■参考文献
西村靖史 別府大学紀要.56(2015.02),p.75-86 「大学における初年度教育について」
http://repo.beppu-u.ac.jp/modules/xoonips/download.php/dk05608.pdf?file_id=7790
文部科学省 「2.新しい学習指導要領等が目指す姿」
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/siryo/attach/1364316.htm

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