【キャリア甲子園2018】バイエルのCSRプログラムとして、中学生を対象とする「理科をもっと好きになる」参加型施策を考えよ。

ヘルスケアと農業関連の分野から社会の発展に貢献するバイエルは、今回で3回目のキャリア甲子園参加企業となりました。今年度のテーマは「CSR施策」。中学生の理科離れをテーマに選んだ理由とは? 社内公募でプロジェクト・メンバーとなったお二人に話を聞きました。

お話をしてくれた方
林 砂里さん
バイエル薬品 眼科領域事業部
profile_jal2006年入社。文学部卒。普段は秘書として事業部トップと事業部メンバーの仕事を支えている。 
 
 
菊地 明日香さん
バイエル薬品 循環器領域事業部 南関東エリア 厚木第1営業所
profile_jal2012年入社。薬学部卒。脳梗塞などに関する医薬品のMRとして活躍中。働きながらMBA(経営学修士)課程で学んでいる。昨年からアマチュア・オーケストラ団員として6歳から習っているバイオリンを演奏している。

中学生になっても「理科」を好きでいてほしい。

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―― 今回のテーマを選んだ理由について教えてください。

菊地さん:近年、AIやロボットに関わるニュースが、毎日のように配信されるようになりました。過去に存在しなかった新しい技術の出現によって、将来、日本の産業構造や就業構造が大きく変化していくのは間違いありません。技術がもたらす新時代に対応するべく、文科省では理系教育を推進しています。例えば、2020年から小学校でプログラミング教育を必修化。国を挙げて将来の理工系人材の開発に力を入れているというわけです。

バイエルは、ヘルスケアと農業関連を中心にライフサイエンス領域の事業を展開しています。今回は、ライフサイエンス企業としての社会的責任という観点から、理科を学び楽しむ気持ちを育んでもらいたい、とこのテーマを設定しました。

林さん:ヘルスケアと農業関連の事業を行っている会社ですから、文理の出身を問わず、どの社員も業務上、理系の勉強が大切だと感じさせられる場面が多々あります。

だからこそ、自分たちが受けてきた「理科教育」について、そして次世代に向けた「理科教育」について、思うところのある社員が少なくありません。そこで、今回はキャリア甲子園を社内プロジェクト化してメンバーを募り、思いを持つ社員が参加する形をとりました。

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―― 「中学生の理科離れ」がテーマ選定のきっかけになったともお伺いしました。

菊地さん:日本では中学生で理科離れが進む傾向が見られます。しかし、小学生に限っては違うんです。国際数学・理科教育動向調査(TIMSS2015)によれば、日本の小学生は理科が楽しくて得意だと思う子どもが多く、テストの得点も国際平均も上回っています。しかし、中学校に進学した途端、好きでも得意でもないという回答が多数派となってしまっています。

林さん:にもかかわらず、中学生の理科の点数だけは国際平均以上なんです。理科が楽しくはない。でも点数だけはとっている。――そんな実態をデータから読みとることができます。

私自身、文系出身なのですが、中学時代を振り返ってみると確かに理科が苦手でした。今回のテーマを通して、どうして私のような理科が苦手になる子が多いのか、その理由をひもといてみたいという気持ちもあります。

菊地さん:私は理系の薬学部の出身。理科の成績は悪くはなかったのですが、得意だったというわけでもなくて、科目としていかに点数を取るかという感覚で勉強をしてきた気がします。

バイエルに入社しMR(医薬情報担当者)として働き始めてからは、医薬品によって患者さんの命が助けられている場面に何度も関わることで、理科、つまり科学には意義があり、その力で成し遂げられることが非常に多いという事実を痛感しています。

科学には社会の課題を解決する可能性があるはずですし、その力を駆使するには基礎となる理科をしっかりと学ぶのが大切なのだと実感させられています。

理科を学べば、世界が広がる。その事実を高校生の視点で伝えてほしい。

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―― 理科(科学)を学ぶことで、どのようなメリットがあるのでしょうか?

菊地さん:科学がなければ医薬品も作れませんし、車なども動きません。科学の知識を駆使すれば、自分で考え、作った「新しいモノ」を世の中に広げ、イノベーションを巻き起こすことができるようになります。科学を学べば、自分の可能性を大きく広げていけるはずです。

また、日常生活においても物事の仕組みや動きなどが、自分の頭で想像できるようになるという面もあります。理科を学ぶと日常生活の様々な場面で、色々な事に役に立つというのを知ってほしいですね。

林さん:実際、料理なども科学ですよね。例えば、お肉や魚を熟成させるとうまみが増しますが、これは肉自体の持つ酵素の働きによってタンパク質が分解され、グルタミン酸などうまみとなるアミノ酸が増すという化学反応によるものです。日常でも理科的な知識が役に立つ場面がたくさんあります。理科を知っていれば、世界が大きく広がるのは間違いありません。

―― 御社は理科離れを防ぐための取り組みを展開されていますね。

菊地さん:そもそもバイエルは、「アスピリン」をはじめとする大衆薬や、処方薬ばかりでなく、農薬などを通して農業の発展にも貢献するライフサイエンス企業です。「Science for a
better life」を社の目的として掲げており、まさに科学を通して人々の暮らしをよりよくすることを目指して、ヘルスケアと農業関連を軸に世界各地で様々な活動を展開してきました。

事業そのもので社会貢献するのは当然のこと、CSR(企業の社会的責任)への取り組みにも重きをおいていて、環境保全やライフサイエンス関連の課題解決、健康、災害への支援などのほか、理科(科学)教育に関する活動も世界的に展開しています。

林さん:日本では『わくわく実験びっくり箱』で、バイエル社員が全国の小学校を訪問して、身近な暮らしの材料を使った理科実験を行っています。

また、夏休み中の小学生向けのイベント『バイエル サイエンス・ファーム』、女性のカラダや健康について考える高校生向けのイベント『カラダのミカタ高校生シンポジウム』なども開催しています。ただ、今回のターゲットの“中学生”向けの企画が現在はない状況なんですよね。

菊地さん:だからこそ、キャリア甲子園への期待は大きいんです。中学生と年代が近い高校生のみなさんならば、私たちが考えてもわからない、ハッとさせられるようなアイディアを提案してくれると楽しみにしています。

林さん:この間まで中学生だったみなさんならば、理科に対して私たち大人が考えもしなかったようなリアルな感情があるはず。フレッシュな視点から考えてもらうことで、理科の重要性を改めて理解してほしいですね。

社内公募でプロジェクト・メンバーを決定。社を挙げてキャリア甲子園に臨む。

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―― 社内プロジェクトとしてキャリア甲子園に臨んだそうですが、その経緯も教えてください。

林さん:今回のキャリア甲子園で、バイエルは3回目の参加となります。今年は、社内啓もうの意味も込めて部署を問わず、広く全社からメンバーを募る形でプロジェクト化されました。

私の部署でも、上司から通常業務以外に全社プロジェクトに参加することが奨励されているといった企業文化があります。事務局としても、色々な機会を社員に提供したいという思惑もあったようですが、参加する社員の側にとっても、普段接することの少ない他部署の方や高校生と関わることのできる、貴重な機会でもあると思います。

菊地さん:前回は審査のフェーズを中心に、全社プロジェクト化しましたが、今回はテーマ解説の時点から社内公募のプロジェクトが立ち上がり、私たちがメンバーに加わっています。

―― お二人は何故、応募されたのですか?

林さん:やはりテーマそのものに興味を持って、理科が苦手な理由を知りたいと思ったのが一つ。また、調べてみるとキャリア甲子園自体もそうですし、前回プロジェクトもとても楽しそうだったのと、この体験は自分にとってもプラスになると思って、プロジェクトに応募しました。

菊地さん:私は普段はMRとして勤務する傍ら、勉強を続けたいと思い、大学院のMBA(経営学修士)課程で学んでいます。その中でCSRについて学ぶ機会があり、企業として社会にいかに貢献していくかを考えてきました。

大企業で働く醍醐味は、一人では叶えられないことができる事にもあると思うのですが、そういう意味でも、このプロジェクトに関わりたいと思いました。キャリア甲子園という場では、CSRの一環として高校生の教育に自社の経験を還元していくことになります。私の学んだ経験を今後につなげることができる場だと感じたのが応募の決め手となりました。

―― 高校生へのメッセージをお願いいたします。

林さん:関西に住んでいる姪が高校生なのですが、キャリア甲子園に向けた社内プロジェクトに参加しようと思っていると話をしたら「私も理科が苦手になってしまったので、そうなってしまった理由を知りたい」と話してくれました。

姪は文系ですが、理科などにはあまり興味がないだろうと思い込んでいましたが、彼女も私と同様に中学生の時にいつの間にか理科が苦手になってしまっていました。

きっと多くの方が同様の経験をされているのではないかと思うので、今回の参加者からはきっと多様な意見が寄せられることでしょう。理系の人だけでなく、理科が苦手になってしまった文系志望の人にこそ、ぜひ応募して欲しいと思っています。本当に期待しています!

菊地さん:過去のキャリア甲子園の動画を見ると、参加者のチームワークがよく、きちんとデータで裏付けを取って的確に回答している姿に感動しました。

今回もどんな高校生の姿を目の当たりにできるのか、楽しみにしています。キャリア甲子園で垣間見た社会の姿は、学生生活に戻ったとき、きっと有用なものとなるはず。もしかすると、人生のターニングポイントになったりするかもしれません。ぜひ頑張ってください。
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