勉強効率は意識次第で上げられる!目的の具現化がカギ

「成績を上げないと怒られる」「とりあえず試験に合格しないといけないから」といった理由で渋々勉強している人が少なくありません。しかし、こうした消極的な理由で勉強していても思うように成績が上がらず、成果が上がらなければ勉強そのものがどんどん苦痛になってしまうことが多いでしょう。

テレビやネットなどで「短期間で成績アップ!」などと謳った勉強法がたくさん紹介されていますが、小手先のテクニックに振り回される前に、まず勉強そのものの本質を見直すことが大切です。日々の勉強に対する意識の持ち方を変えるだけでも、勉強効率アップの大きな助けになるでしょう。

勉強は目的?手段?

多くの人は、「テストでいい点を取りたいから」「試験に合格して単位を取りたいから」などの目的で勉強しています。確かに良い成績を取れば評価が良くなり、成績に応じて選択肢も広くなります。また、単位をしっかり取ればスムーズに進級・卒業できるでしょう。では、学生時代が終わった後はどうでしょうか?

たとえば、大学でプログラミングを学んだAさんはプログラミングスキルを活かしてIT関係の企業に就職しました。就職後、Aさんは入社するまでプログラミング経験ゼロだった同期よりもいくぶん早く仕事を覚えることができました。しかし、同期全員が経験を積んで同じレベルの仕事をこなせるようになった後も「Aさんは学生時代にプログラミングを学んだから、他の同期より仕事ができる」と言い切れるでしょうか?

Aさんにとって、プログラミングの勉強はIT関係の仕事に就いて入社後スムーズに仕事を覚えるための手段としては有効でした。しかし、同期全員がベテラン社員になった後はプログラミングを学んだからというだけでAさんが特別扱いされることはないでしょう。この例からわかるように勉強することは将来の希望や人生の目標を達成するためのひとつの手段であり、勉強そのものが人生の目的ではないと認識することが、勉強の効率を上げるための第一歩と言えるでしょう。

自分の進路・将来に直結しない分野の勉強をする意味

もしあなたが大学の文系学科の学生であれば、いま数学を勉強する意義が感じられないかもしれません。確かに、文系学科のゼミや卒業後の仕事・日常生活で三角関数や微分積分を使う機会はそれほどないでしょう。もし機会があったとしても、パソコンや計算機を使えば簡単に計算できてしまいます。

しかし、数学の勉強を通じて「それまでに得た知識を組み合わせて、難しい問題を解決した」「難しいことから逃げないで、頑張って勉強した」といった経験を得ることができます。苦手な科目や将来に直結しなさそうな科目に対しても、経験という財産を得るためだと考えればモチベーションを上げやすくなるでしょう。

目標・目的の明確化

目標を達成するための手段として勉強するならば、当然目標を決める必要があります。ぼんやりとした目標を何となく決めるのではなく、できるだけ具体的な目標を立てることがモチベーションアップの鍵になります。

また、消極的な理由ではなく自発的な強い意思を持って勉強することも重要です。自ら学びたい・覚えたいという強い意思を持って学ぶことで勉強内容への興味が高まり、同時に集中力も上がり、知識・技術が身につきやすくなります。親や教師にやるように言われたから・周囲が勉強しているからという消極的な理由で渋々勉強してもなかなか覚えられず、ただの無意味な作業になってしまうでしょう。目的を明確にすることの具体的な例を見ていきましょう。

例1 海外留学

ある人は英語を上達させたくて海外留学を始めました。しかし、海外での留学生活は環境の変化・文化の違い・周囲とのスキルの差などからストレスを感じることも多いものです。ただ「英語を上達させたいから」だけではなく、なぜ英語を上達させたいかを明確にしないとモチベーションが上がらず、ストレスに負けて途中で挫折してしまうかもしれません。

この海外留学に「英語力を活かして翻訳の仕事に就き、海外のベストセラー小説を翻訳したい」といった具体的な目標があれば、英語を学ぶのは大変なこともあるけれど、ベストセラー小説を翻訳するまでは絶対にあきらめない」とモチベーションを維持しやすいでしょう。

目標をはっきりさせることで、具体的にどう行動すればいいかもつかみやすくなります。小説を翻訳したいという目標があれば、留学先の学校での勉強はもちろん日本ではなかなか読めない英語の小説・物語を読んだり、日本の英語の授業では出てこないような慣用句・スラングを見聞きしたりすることもよい経験になるでしょう。

例2 ギターの練習

ギターを弾けるようになると日々の楽しみが増え、時には異性からの人気も上がるかもしれません。しかし「ギターを弾けるようになったら○○がしたい」といった目標もなく何となく一人で練習しているだけでは、ほとんどの人が途中で挫折してしまうでしょう。挫折を防ぐためには、ギターの練習開始とともに何らかの目標を定めることが有効です。例えばバンドを組んでライブの日程を決めてしまうと、嫌でも練習しなければならない状況ができます。

個人練習を重ねて少しずつ曲を弾けるようになり、メンバーとの合同練習もスムーズにできるようになると、どんどんギターを弾くことが楽しくなってくるでしょう。練習前にきちんと準備しておかないとメンバーの足を引っ張ってしまうので、「次の練習までに○○を完璧にしておこう」とその都度細かい目標を立てることも重要になります。練習を重ね本番が近づくにつれてバンド内の結束も強まり、ライブを成功させたいというモチベーションもますます高まるでしょう。

時間軸を意識する

勉強の目的が定まったら、勉強にかける時間やペース配分を考えることも重要です。

まず全体を捉え、目標やスケジュールを細かく決める

勉強効率を上げるにはまず学ぶべき物事の全体を捉え、何らかの結果を出すための期限を決めることが重要です。いつまでに・何を・どれだけやればいいかを明確にすれば、その目標に向かって具体的なスケジュールを立てることができます。

たとえば半年後にライブがある場合、1ヶ月目に基礎的なギターの演奏テクニックを習得して2ヶ月目から個人練習、3ヶ月目からメンバーとの合同練習を始めるというようなスケジュールを立てます。具体的なスケジュールが決まれば1ヶ月以内に基礎練習をマスターする、3ヶ月目までにメンバーと合わせられるレベルまで演奏を完成させるというふうに、その時点での細かい目標を決めやすくなります。

全体像を捉えないまま目に付いたところからいきなり勉強し始めるのは、コースやゴール地点を把握しないままマラソンに参加するようなものです。今どのあたりを走っているか、あとどれだけ走ればいいかわからなければ走るペース配分がわからず、モチベーションもなかなか上がらないでしょう。下手をしたら、自分ひとりだけコースとは全く違う道を走っているかもしれません。これでは、最後までリタイヤせずゴールできる人はほとんどいません。

短時間で集中して勉強する

好きなことなら何時間でも集中できるという人がいますが、ヒトの集中力の持続時間には限界があります。好きでない科目はもちろん、好きな科目であっても長時間勉強し続けるうちにだんだん集中力が落ちてしまいます。これでは効率が悪いどころか、無理を重ねることで疲労がたまって後々まで悪影響を及ぼすでしょう。

効率よく勉強したいなら、集中できる時間内に絞ってその日やるべきことを一気に終わらせるのが得策です。午前10~12時頃が最も集中しやすいと言われていますが、自分のコンディションがよい時間帯でかまいません。1回1回の勉強に「この30分で○○を完璧に身につける!」くらいの緊張感を持って集中することで、より効果が高まります。

特にしっかり覚えたい内容は、一夜漬けで長時間勉強するのではなく集中力が高まる時間に繰り返し行う方が効率的です。ある物事を何度も繰り返して勉強すると、その勉強内容を脳が重要な情報であると認識します。その結果、勉強内容に対する興味が自然と高まり、覚えたい内容が脳に定着しやすくなります。

複数の物事を同時に勉強する場合

複数の物事を同時に勉強したい場合、特定の分野の勉強に時間をかけすぎると残りの分野を学ぶ時間がなくなってしまうかもしれません。1日に活動できる時間の6割をギターの練習、残りの4割を英語の勉強というふうに何をどれだけやるかを明確にすることで、勉強が特定の分野ばかりに偏るのを防ぐことができます。勉強する割合の配分は、その分野の重要度・現在の成績(スキル)・結果を出すまでの期限などに応じて決めましょう。

目的を明確化し、具体的な目標を立てることで勉強効率は上がる!

学生生活を送るうえで、日々の勉強を通して学力を身につけることはとても重要です。しかし身につけた学力は何かを達成するために必要な手段の一つに過ぎず、多くの人にとって学力を身につけることそのものが人生の目的となるわけではありません。自分が将来やりたいことや職業にしたいこと、人生の目標を達成するために勉強が必要だということを認識することで、おのずと勉強効率は上がるでしょう。

効率を上げるポイントとしては、勉強したい物事の全体を捉えて具体的な目標・スケジュールを決めることです。期限を決めて勉強することで自分を追い込み、勉強の進度に合わせて細かく目標を立てることで、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。

また、長時間ダラダラ勉強するのではなく短時間で一気に集中して勉強することも重要です。特に重要な勉強内容は、一夜漬けではなく集中力が高まる時間帯を狙って何度も繰り返して学ぶことで脳に定着させやすくなります。

ちゃんと勉強しているのになかなか成績が上がらないと悩んでいる人は、上記のポイントを踏まえて勉強に取り組んでみることで勉強効率アップにつながるでしょう。

PAGE TOP