【キャリアインカレ2018】ワコールが考える「女性のライフスタイルにあった新ビジネス」を提案しなさい。

女性下着メーカーとして有名なワコール。戦後の日本にブラジャーという新しいインナー文化を定着させ、今日まで女性の「美しくありたい」という思いを叶えてきた会社です。そんなワコールから出題されたテーマの意図やアドバイスについて、お話を伺ってきました。

お話をしてくれた方 石井直美さん
株式会社ワコール 総合企画室 広報・宣伝部 ブランディングコミュニケーション課
profile_wacoal1987年入社。ファッション好きで、子供の頃の夢はパリコレを運営すること。その強い思いから、若手時代からランジェリーショーをいくつも担当。やると決めたら即行動をモットーに、現在は京都サンガF.C.・京都マラソンのスポンサー活動や産学連携の提携校にて講師を務めるなど、パワフルに活躍中。

下着にこだわらず、現代を生きる女性が笑顔になるビジネスを。

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―― まず、今回のテーマを設定した背景について教えてください。

石井さん:ワコールは1946年の創業以来、下着を通じて女性の美しく、健やかな生活を応援してきました。その一方で、近年では女性の社会進出が顕著に進み、働き方やライフスタイルが多様化していくなか、下着以外の分野でも女性の活躍をサポートできないものだろうかと、日々考えを巡らせています。

そこで今回は、70年以上女性のこころとからだに寄り添ってきたワコールだからできる現代女性たちの活躍をサポートする新ビジネスを、若い人の柔軟な発想でさまざまな視点から考えてもらいたいというのが課題設定の背景です。

―― 下着にこだわらなくても良いということですか?

石井さん:はい、その通りです。みなさんからするとワコール=下着メーカーというイメージが強いと思いますが(もちろんその通りなのですが笑)、実は1980年代後半〜90年代にかけて、新規事業として「ヨーグルトツリー」というフローズンヨーグルトの販売や紳士服・スポーツカーを核としたライセンスビジネスを行ったこともありますし、東京・青山にある複合文化施設「スパイラル」もワコールが手がけたものです。また最近でいえば、京町家をリノベーションした宿泊施設「京の温所」を2018年4月よりスタートさせるなど、新しい分野にも積極的に挑戦しています。

今回のキャリアインカレも、このように広い視点で新ビジネスを考えて欲しいです。ただし「女性のライフスタイルにあったもの」というところはこだわりがありますので、そこはブレずにお願いしますね。

シニア世代の女性はみんな地味な下着が好き?しっかりターゲットと向き合って。

―― 新しいビジネスを考えるうえで、アドバイスがあれば教えてください。

石井さん:ターゲットを明確にして、彼女たちが抱えている困っている事と真摯に向き合うことですね。一口に女性といっても、年齢や国・地域によって全然ニーズが違いますから。小・中学・高校生、社会人、妊婦さん、シニアなど、そのビジネスがどこの誰のライフスタイルを応援するものなのか、ターゲットを明確にしたうえで、ビジネスを設計することが大切ですね。

―― 確かに、小学生とシニア世代とでは全然向き合っている課題が違いそうですね。

石井さん:ただ注意しないといけないのは、大きなくくりだけで考えると見誤ってしまう危険性があること。例えば、シニア世代向けの下着のカラーはベーシックカラーのものが多いと思いませんか? でも「私がシニア世代になったら、本当にこの下着のカラーを選ぶかなあ」というものも中にはあります。

最近のシニア世代はアクティブですし、いつまでもファッションを楽しみたいという声も年々増えています。「私だったら」「お母さんだったら」という肌感覚を持って、身近な女性が何に困っているのか、どうなるとより幸せを感じるのか、調査してみるとビジネスのヒントが見つかるかもしれませんね。もちろん、客観的な男性目線でのアイデアも大歓迎です。

―― 先入観は禁物ですね。ところでワコールさんがビジネスを考えるときに「女性向け」以外に重視していることってありますか?

石井さん:新規性ですね。ビジネスにしても商品にしても、その提案にどれだけ新しい発想が盛り込まれているか。もちろん最終的には事業性を検討しますが、新しいアイデアは芽を摘まないで、極力チャレンジしていこうという思いを社員も経営陣も持っています。

余談ですが、冒頭でお話しした宿泊施設「京の温所」は、社内公募から生まれた新事業。そのほかにも、スクール事業やギャラリーなどを開催するためのスペース「ワコールスタディホール京都」など、さまざまな取り組みが社内公募から誕生しています。このあたりも、もしかしたら参考になるかもしれません。

自分のアイデアに胸を張って、ぶつかってきてください。

―― 今回も新規性があれば事業性は多少目をつぶっていただけるんですか?

石井さん:もちろんですよ。そりゃ新規性も事業性もバッチリですよというのがあれば大変ありがたいですけど(笑)。

私は産学連携活動の一環として、ある女子中学で新商品開発の授業を担当しています。そこから「non!PK」という(P)パンツが(K)くい込みにくいショーツというヒット商品が生まれたように、若い人達のアイデアや発想の豊かさには目を見張るものがあります。

その一方で、「もっと冒険してもいいのに」と思うことも。先日もある学生が「石井さん、面白いアイデアだと思ったけど、実際やろうと思うと調整が難しそうなのでボツにしようと思います」と言うんです(笑)。 事業性を考えるのは企業側の役目。もっと自分のアイデアを大切に、大胆に攻めて良いんだよって。

―― 思い切ってぶつけてこいってことですね。最後に、今回出場する学生にエールをお願いします。

石井さん:今回のテーマには「女性」というキーワードがあるものの、なるべく制限を設けませんでした。自由な発想でこれからの時代に必要とされる、一歩前に出る新ビジネスを考えてください。女性はもちろん、男性のご参加もお待ちしています。

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