商社とは?大学生なら知っておきたい仕事内容をわかりやすく解説



商社の仕事って何でしょう?「商社」という言葉は良く耳にはしますが、意外とその仕事内容については思い浮かばないのではないでしょうか。商社の仕事を表す言葉として、「カップラーメンからロケットまで」という有名な言葉があるように、とにかく幅広く様々な仕事を行っていますが、ここではその歴史や種類、具体的な業務内容と私たちに身近なところではどんな仕事をしているのかを解説します。

商社の歴史

日本で初めての商社は1865年の夏頃に坂本龍馬が設立した、「亀山社中」であると言われています。亀山社中は1866年に長州藩のため、薩摩藩名義で大量の武器や蒸気船ユニオン号の購入と運搬を行ったことで有名です。

その後、1955年ごろから「商社」という言葉が使われるようになりましたが、それ以前の1890年代に「三井物産」が商社として活動しており、続いて三菱商事、鈴木商店、岩井商店、大蔵商事などがこの商業形態を整えていました。亀山社中や三井物産をはじめとする各商店のように海外から輸入したものを国内に流通させる役割が商社の仕事ということになりますがわかります。

総合商社と専門商社の違い

商社は「総合商社」と「専門商社」の二つに大別されます。その違いがわかると商社に対する理解が深まります。

総合商社とは

まず、総合商社の特徴は「カップラーメンからロケットまで」の言葉通り、さまざまな商品を扱う「何でも屋」です。日本では商社といえば「総合商社」のイメージが強いですが、これは日本独自の形態と言われています。

総合商社は取扱商品やサービスが多岐にわたり、その品数も大変多いことが挙げられます。しかし、近年では単純な貿易・販売が業務の中心ではなく、国内外の企業への出資や経営管理、経営側への人材派遣、IT関連やシステム開発などが多くを占めるようになってきています。現在国内で総合商社と呼ばれている企業の代表例は、三菱商事、伊藤忠商事、丸紅、三井物産、住友商事、豊田通商、双日などになります。

大きく財閥系の三菱商事、三井物産、住友商事と繊維商社から発展した伊藤忠商事、丸紅、豊田通商、双日に分けられます。繊維商社から発展したこれらの商社は日本の戦前からの重要な輸出品だった繊維商品の原料である綿花の輸入を行っており、海外のネットワートや貿易のノウハウを持っていたため、その特徴を生かし戦後は金属や機械、化学商品などの多岐にわたる専門商社を統合して総合商社となりました。

専門商社とは

つぎに専門商社ですが、これはその名が示す通り、特定の分野や業種においてトレードや事業投資などを行う「専門家」の商社です。総合商社とは違い、特定の分野や業種で商いを行っており、クライアントは大手から中小など無数に存在しています。海外ではこの形態の商社が一般的です

日本では総合商社や専門商社は大手の関連会社や関係会社であることが多く、事業投資などに力を入れている総合商社と違い、今まで同じくトレードや金融業が業務の中心となっています。専門商社の例をあげますと、家具のアイリスオーヤマや、日本の映像や音楽、玩具などをトレード行しているハピネット、プリンターなどで有名なエプソン販売も専門商社です。

商社の事業

商社の事業は大きく分けて4つあります。物流・金融・情報、そして事業投資です。専門商社はそのどれか、多くて2つを取り扱っています。

トレードの内容

それぞれの業務をさらに細かく見てみると、国際的に消費や物資を流通させる貿易や、それらの商品を陸海空いろいろなルートで輸送をおこなったり保険代理業務を行う物流や保険、国内での商品の卸業務を行う販売、さらにそれらの商品の販売戦略を立てたり、宣伝を企画したり、さらには市場調査などを行い実際に商品を企画・製造販売まで行うマーケティングや商品企画をおこなうのが流通です。商社のイメージを形作っている業務です。

商社の金融事業と事業投資

金融分野では貿易を円滑に行うための貿易金融、貿易に関わる外国為替を取り扱ったり先物取引などを行うデリバティブ、卸業務に関わる商社金融、自社の子会社や他事業者に行う投資、そして取引先や資金調達などの融資や保証を行うファイナンスがあります。

商社は近年事業投資に力を入れており、資金を入れる投資を行うのみならず、投資対象の関連会社や他事業者に対して人材を派遣することにより、事業価値を高めようという方向に舵を切っています。

情報分野

そして情報ですが、以前は豊富な海外支店を利用した情報収拾能力そしてそれを即座に伝えられるネットワークが商社の強みでした。しかしインターネットの普及により情報の伝播速度が飛躍的に上がったため、商社には一般には知られていない情報を集める能力や情報を処理して活用する能力が重要視されるようになっています。他にもコンビニなどで使われている在庫管理システムのPOSシステムの開発なども行っています。

なんでもやるのが商社

商社がどういった業務を行っているのか概要を説明しましたが、、商社が目指していることは長く必要とされる仕組みを作ることにあります。シンプルにまとめると、商品をあるところから持ってきて、別の場所で売るのが「トレード」です。そして、商品を輸送するときに壊れたりするリスクがあるので、リスク回避のために保険業を行ったりすることが「金融」です。

その取引の間に手数料や保険料、輸送料などを設定し収益としているのが商社です。さらに利益が見込めそうな商品やサービスを見つければ、資金や人材を提供し、宣伝も行い、輸送の手配も行ってしまう、それが商社です。まさに物流に関する何でも屋と言えますね。

身近なあの企業も商社の仲間?!

商社が身近に感じられる例は、誰もが一度は利用したことがある日本中にあるコンビニです。三菱商事はローソンに対して、資金と人材を投資し小売業界にも進出、投資先企業(この場合はローソン)のさらなる成長を目指しています。まさに「カップラーメンからロケットまで」の商社ならではの事業の一つです。

まとめ

「何でも屋」の名の通り、商社の業務は多岐に渡りますが、事業として行っていることは売主と買主の間に入って売買を仲介し、商品や資源、原料などを取引する手助けを行うということです。その業務を手助けするために物流のリスク分散のために保険や為替などの金融事業を行ったり、情報を集めマーケティングを行ったりしています。

そして、売主と買主のうち成長分野の企業には資金の投入や、商社でノウハウを蓄積した人材を派遣する事業投資を行っています。もしかしたら、今日食べた昼食の原材料は商社を介して海外から輸入された材料を使っているかも知れません。商品を売り買いするという日々の生活でとても身近な行動に商社は深く関わっているのです。

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