Diversity & Inclusionの分野で先進的な取り組みをするPwC Japanグループにインタビュー!

こんにちは、学生ライターのいしいです。今回は、「PwC Japanグループ」さんでDiversity & Inclusion の取り組みを推進されている武田さんにお話をお伺いしました。ダイバーシティってよく聞くけれど、馴染みのない学生もいるのではないでしょうか。しかし、自分の働きやすい環境を選択する際の観点として、ダイバーシティの観点はとても重要です。そして、今回は、「PwC Japanグループ」さんに、ダイバーシティへの取り組みや、私たちはどのように向き合えば良いのかについてもアドバイスを頂きました。

登場人物紹介

武田さん2017年8月中途入社。中学から大学までの青春時代をアメリカで過ごす。前職時代の途中からDiversityに関わるようになったことがきっかけでこの分野に興味を持つ。Diversity & Inclusionのさらなる追求を求め現職に就く。

いしいMFC学生スタッフ。教養学部。趣味は、旅行に行くことで、今後は南米あたりに滞在したいと思っている。9月までベトナムで半年間滞在していた。

文化や価値観の違いを課題ではなく、強みとしてビジネス機会にする
PwCのDiversity & Inclusionの捉え方

いしい

武田さん、よろしくお願いします! 早速なのですが、Diversity & Inclusionと言っても色々な考え方があると思うのですが、PwCさんではどのような考え方を持っていらっしゃるのですか。

武田さん

当社では、PwCがDiversity&Inclusionの最も革新的で先進的な企業となり、経営課題であるDiversityをビジネスチャンスへと変えていくというビジョンを掲げています。私たちが目指しているのは、Diversityな人々が、お互いに相手を尊重して、一人一人が生き生きと働くことができるInclusiveなカルチャーの組織です。

いしい

どうしてそのようなビジョンを大事にしていらっしゃるのですか。

武田さん

Diversityがあれば必ずどの組織でも成功するわけではありません。というのは、均質な人が集まる組織であってもある程度の成果が出ますし、多様性のある組織が必ず高い成果を生み出すということも言えないからです。しかし、PwC Japanグループは、監査、コンサルティング、M&A、税務など、様々な分野の仕事をしている人が一緒に働いていることに加え、世界にネットワークがあることから、多種多様な人が行き来する会社です。そのため、様々なバックグランドを持つメンバーが、各々のパフォーマンスを発揮するためにDiversityだけではなく、それを活かすInclusionが必須だと考えています。

いしい

Diversityをビジネス上の課題からビジネスチャンスに変えるというのは、具体的にどんなイメージでしょうか。

武田さん

例えば、クライアントからインドに進出したいという要望があったとします。このような海外進出の案件は日本のPwCと進出先であるインドのPwC拠点が連携してプロジェクトを進めます。この場合、お互いの働き方や仕事の進め方などの価値観を理解できずに、互いの利益のみを主張していては、クライアントに新しい価値を生み出すようなサービス提供をすることができません。この状況こそDiversityがビジネス上の課題になってしまっている状況です。もしDiversityを活かし、世界中のネットワークや様々な価値観から生まれるアイデアを活用することができたならば、それはPwCの価値となりクライアントにご満足いただくことにもつながる。それこそがまさにビジネスチャンスとなっている状態という考え方です。

いしい

Diversityは、グループの連携促進につながり、そのことがPwCさんのクライアントに提供できる価値にもなっているのですね。

男女の問題からLGBTの問題まで着目する先進的なPwC Japanグループの取り組みとは?

いしい

Diversityを推進するためにこれまでどのような取り組みをなされてきたのですか。

武田さん

PwCは世界158カ国736都市に拠点を設けていますが、Diversity&Inclusionは各国共通で「Gender(性別の違い)」と「Nationality(国籍や文化の違い)」へ取り組むことに加え、各国の特徴に合わせた取り組みをするようになっています。その中で私たちPwC Japanグループでは、「Gender」「Nationality」「Disability(障がいの有無)」「Work Style Transformation(働き方改革)」の 4つに焦点を当て、Diversity & Inclusionを推進してきました。そして現在は、それらに加えLGBTへの取り組みも進めているところです。

いしい

Diversity & Inclusionを推進するために、具体的にどのような施作をされているのですか。

武田さん

意識や行動変化のきっかけとなる啓発活動、そして実際に行動に移すための研修、さらには社内だけでなく社外も含めたイベントの開催なども行なっています。例えば、社内向けには、様々なテーマを取り上げ自分にできることを考え「小さな約束」として行動を促す『インクルージョンカフェ』を毎月開催しています。社外向けには、3月にジェンダー平等の啓発活動としていしいさんにもお越し頂いた『HeForShe』セミナーを開催しました。『HeForShe』とは国連機関であるUN Womenによる、世界のジェンダー平等実現に向けた活動で、特に男性の行動を求めているのが特徴です。PwCは、UN WomenによりHeForSheを推進する政府、教育機関、企業の30団体(10×10×10:テンバイテンバイテン)の1社として、公式に選出されています。このような社会に向けた啓発活動も行っています。
他にも、社内で日本のメンバーや外国のメンバーが、文化の異なる人同士で仕事を通じてお互いに理解しあえるきっかけも作っていますし、社外では、5月に約15万人を動員した国内最大級のLGBT支援イベント『東京レインボープライド』への協賛とブース出展を行いました。
元々HeForSheの活動で、Diversity & Inclusionの活動自体の認知や人々の意識は変わりつつあったと感じており、現在は、LGBT支援に活動の範囲を広げたり、意識から実際の行動に移す段階になったと考えています。

いしい

女性のためのセミナーは他社でも多く取り組んでいるイメージはありますが、LGBTについての取り組みはあまり耳にしたことがありませんでした。とても先進的な取り組みで気になります。

武田さん

LGBTについては前述の通り、最近取り組み始めたところですが、当事者グループとアライ(支援者)ネットワークをそれぞれ約10名と50名超で3月に立ち上げて、毎月集会を開催してアライの活動についてはPwC JapanグループのSNSでも発信しています。いまはまだ社員全体の数%ほどですが、それらの人の意識と行動を変えることを続け、徐々に全体に浸透させていき、そして組織全体のInclusionにつなげていきたいと思っています。

いしい

毎回、当事者の方や支援者の方が継続的に集まっているのはとても感銘を受けました。当事者とそうではない人の共通理解を図る場でもあるし、当事者の人の拠り所となるような場にもなっているのですね。

学生がDiversityと向き合うメリットとは?

いしい

PwCさんがUN Womenに選出されるほど、先進的な取り組みを推進できるのは何故なのでしょうか。

武田さん

1つには、Diversityをビジネスの機会にしていこうというビジョンがあることです。そのビジョンをもとに、グローバル全体で長年取り組んでおり、国連などの外部機関から評価され続けています。なぜ、先進的な取り組みができるのかというと、グローバルネットワークの強みがあるからだと思っています。例えば、グローバルベストプラクティス(好事例)として評価されたスイスのDiversity & Inclusionの施策を日本にも導入したり、他国の取り組みやノウハウを共有しています。

いしい

PwCさんの強みであるグローバルネットワークがDiversity & Inclusionの先進的な取り組みができる秘訣にもなっているのですね。

武田さん

そうですね。先進的な取り組みをしているだけでなく、他社と同様に、女性向け研修、管理職向けダイバーシティマネジメント研修、復職セミナー等やっていますが、復職セミナーにPwC Japanグループ代表や他役員が参加しており、みんなで復職をWelcomeしている点も当社のDiversity & Inclusionの個性的な特徴だと感じています。

いしい

トップの方の賛同が実際の行動にも見えると、本当にその組織は変革を進めているのだなと感じます。最近、女性学生のためのセミナーなどが増え、結婚、出産などのライフイベントと仕事の両立を意識するような女子学生が増えていると感じます。そうした中で、Diversityの取り組みは、女子学生は気になると思うのですが、一方で、男子学生がDiversityに着目するメリットとはどのような部分だとお考えでしょうか?

武田さん

男子学生が将来の働く環境を選択する際に、Diversityに着目するメリットは多くあると思います。例えば、海外で働く機会もあり、色々な価値観を持つ人と仕事ができる力が身につき、多様な人々に触発される機会もあります。そして、働き方に関しても、ライフとワークどちらも重視したいという働き方も認められ、自分の仕事に対する評価についても、公平性があり、モチベーションが維持しやすいなど色々なメリットがあると思います。

いしい

自分の成長や働き方、評価制度などのDiversityに着目すると、女子学生だけでなく、男子大学生にも多くのメリットがありますね!最後に、「ダイバーシティ」ということとの向き合い方で学生にアドバイスやメッセージをお願いします。

武田さん

学校教育の中では、性別による差別を感じることは少ないですが、企業に入社してから初めて違和感を感じるという声も耳にしますが、入社前と入社後のギャップを防ぐために、自分が視野に入れている企業を見る一つの指標として、Diversityへの取り組みについても着目してほしいです。Diversityへの取り組みに積極的なほど、社員を大切にする風土がある企業ともいえると思うので、ぜひDiversityの視点で企業を見てみるといいと思います。

取材後記

いしい

武田さんがおっしゃっていたように、私も今までの学校教育の中ではあまり性別の差による違和感や不満を感じることはありませんでしたが、これから企業に属し、一人の社員として働く際には、これまであまり馴染みのなかったDiversityの視点も大切な観点だと再認識しました。Diversityは、私たち学生も自分ごととして、向き合う意義のある観点だと思いました。武田さん、ありがとうございました!

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