【PwCあらた有限責任監査法人】公認会計士を目指す特殊な職種とお仕事の魅力ついて聞いてみた!



こんにちは! 学生ライターのいしいです。突然ですが、就活生の皆さん「公認会計士育成採用職」という職種をご存知ですか? 新卒入社後会社から公認会計士の資格取得への全面的なバックアップを受け、資格取得のための勉強をし、公認会計士を目指すという職種であり制度。この制度を約10年前から始めた会社が今回取材させていただいたPwCあらた有限責任監査法人です。
今回は、その制度を活用して入社し、見事1年目で公認会計士試験に合格したという職員の方に、その制度やお仕事の魅力についてお伺いしました!

登場人物紹介

新川さん2017年4月入社。生まれも育ちも北海道。北海道大学工学部を卒業し、一度は大卒での就職を考えるも「このまま就職していいんだろうか」と思ったことをきっかけに一念発起。東京にフィールドを移し東京工業大学大学院技術経営専攻に進学され現在に至る。とてもロジカル、その上お話の上手な面白い人。

いしいMY FUTURE CAMPUS 学生ライター。教養学部4年。趣味は自分で1から計画する海外旅行に行くこと。休学して半年間ベトナムでインターンシップに行っていた。

コンサル・シンクタンクを見ていた就活から公認会計士というファーストキャリアの選択へ。「自らが正しいと信じることを正しいと言える」職業としての公認会計士。

いしい

そもそも新川さんはどのような就活をされていましたか?

新川さん

就職活動のときに、考えたんです。何を大切にして仕事を選ぶかと。そして思ったのが「CtoBの職業(自分の能力や経験を企業に売る)」、「組織に依存し過ぎないような専門性を獲得したい」ということでした。就活を始めた当初はシンクタンクやコンサルが自分の軸に当てはまると思い、主にその辺りを中心にインターンに参加するなど選考を進めていました。

いしい

ご自身の明確な軸を持って就活をされている中で、「公認会計士」に興味を持ったきっかけは何ですか?

新川さん

コンサルのインターンに参加していた際に、「公認会計士育成採用」というものを知りました。公認会計士は一般的に自分で資格取得をしなければいけないものである中で、そのような制度があるということにまず驚きました。そして、個人として高い専門性を求められる仕事であること、自分の能力を企業に売り込める職業であるということから、自分が大切にしたい就活の軸にフィットしていたこともあり興味を持ちはじめました。

いしい

いろんな選択肢のある中で、最終的に公認会計士になろうと決めたのはどうしてですか?

新川さん

一番の決め手は、公認会計士は「自らが正しいと信じることを正しいと言える職業」であるということです。

いしい

と、いうと?

新川さん

公認会計士には、正しいことは正しい、正しくないことを正しくないと言う務めがあります。仮に企業が出す財務諸表が間違っていたらどうなるでしょう。投資家は不測の損害を被り、経済に混乱をもたらすことにもなるかもしれない。私たちの仕事は社会がそんな状況に陥らないようにすることでもある。そのためには公平公正な視点から会計と向き合い、自分が本当に信じられるまで「正しいか」を追求し、意見することができる。私はそこをすごく素敵な職業だと感じました。

いしい

自分の仕事に対して純粋に誇りを持てる職業なのですね。素敵な職業選択の仕方で見習いたいです!

ハンコを押すだけでない! 実は、根気強く駆け廻ることも! 公認会計士のお仕事の魅力とは?

いしい

公認会計士の方はどのようなお仕事をされているのですか?

新川さん

公認会計士の主な業務は「監査業務」と「アドバイザリー業務」の2つです。まず、監査業務について簡単に説明しますね。企業が公表する財務諸表が正しいかどうか判断し、その結果を監査報告書という形で、投資家等のステークホルダーに伝えることが主に監査業務の仕事です。

いしい

財務諸表とはどのようなものですか?

新川さん

財務諸表とは企業がどれくらい儲ける力があるかを示す成績表のようなものです。投資家はその財務表をもとに会社への投資判断をします。本当は儲かっていない企業が、すごく儲かっているようなウソの財務諸表を作り、それを信用した投資家がお金を出資し企業が倒産した場合、投資家はお金を回収できず困ってしまいます。そのような投資家の損害を防ぐことで、資本市場の安定を保つことが監査業務の目的となっています。

いしい

社会的な影響力の大きい業務ですね。実際に新川さんは、どのようなお仕事を経験されているのですか?

新川さん

監査業務では、資産運用会社の監査に携わっています。企業が作成した財務諸表が正しいかどうか判断するために様々な手続きを行います。データを分析し、企業の過去の傾向から、当期に異常な変動がないかを確かめ、必要なときには資産が本当にあるか直接確かめに行くこともあります。最近は純金を保有している会社に対し、大量の純金を実際に倉庫まで確認しに行くなどしました。

いしい

財務諸表が正しいか判断するのに、純金があるか倉庫まで足を運ぶのは想定外でした。

新川さん

倉庫に行って金があるという確認だけではなくて、その金は本物なのか、本当にその会社の財産か、一時的に借りているものではないか、という確認もしなければなりません。どのような証明ができれば正しいといえるのかを考える必要があります。

いしい

一つのことを正しいというために、実際に足を運んだり、事実に対してさらなる深掘りをしたり、思っていたよりも現場の泥臭さみたいなものを感じます!

新川さん

業務監査は財務諸表が正しいと承認するのが仕事でハンコを押すだけのイメージがあるかもしれませんが、財務諸表の一つ一つを何を持って正しいというのか考える面白さもあります。

いしい

一つのものに対していろんな視点で見ることや、実際に事実を得るのに行動したりすることを求められる監査業務に奥深さを感じます!
一方で、「アドバイザリー業務」はどのようなお仕事なのですか?

新川さん

アドバイザリー業務は、公認会計士の持つ会計や法律等の専門知識や経験に基づいて、企業に対して様々なアドバイスを行う業務です。企業の持つ悩みは千差万別なので、業務の幅も広く、一元的にこんな仕事内容と示すことは難しいのですが、私は金融規制アドバイザリーといって、海外の規制動向を調べて日本の資産運用会社に報告する業務に携わっています。

いしい

アドバイザリー業務は、企業の問題解決を行うコンサルティングのお仕事と同じようなイメージですか?

新川さん

そうですね。企業の問題解決をするといった意味では似ています。公認会計士の監査や会計に関する専門知識を強みとしてお客様のサポートをしています。その中でも、私は日本の資産運用会社に海外の規制動向を調べて提言する業務をしています。実際に米国やEUで制定された規制の動向やその影響を調べ、資料にわかりやすくまとめた上で、クライアント企業の事業へのアドバイスをしています。

いしい

監査業務とアドバイザリー業務では結構業務内容が異なるのですね!

新川さん

監査業務は、利害調整なしにリスクをなくすための仕事なのですが、アドバイザリー業務は利益も目的の一つとして意識し、自分たちの強みを生かして解決策を提供する仕事であるともいえます。二つの業務はそれぞれ目的のことなる業務です。仕事を通じて両方の経験ができることも公認会計士の大きなメリットだと思います。

いしい

異なる業務をどちらも経験できる公認会計士のお仕事は魅力的ですね。若手の頃から、仕事に対してやりがいを感じることはありますか?

新川さん

やりがいというと、1年目から会計領域のプロフェッショナルとしての自覚とパフォーマンスを求められるので、面白さもあり、難しさもあります。

いしい

どのような場面で面白さを感じますか?

新川さん

1年目の社員は、経験値では先輩社員や上司に劣るものの、公認会計士である点においては先輩や上司と対等な立場です。つまり1年目でもしっかり自分の考えを持ち、その考えを先輩や上司に発信することが求められます。経験ではなく意見、見解で互いを評価するというところも公認会計士らしい面白さですね。

いしい

程よいプレッシャーと刺激的な環境で、若手からスピード感を持って成長できるのですね!

会社からのサポート内容が非常に手厚い! 公認会計士育成採用職とは?

いしい

新川さんがいらっしゃる公認会計士育成採用職とはどのようなものなのでしょうか?

新川さん

この制度は、会社の全面的なバックアップのもとで公認会計士資格を取得し、資格取得後に働き始める制度です。具体的には、資格取得にかかる予備校代を会社が全額負担し、勉強期間中も給与が支給されます。試験合格までは通常の業務はないため、基本的には自宅学習となります。

いしい

そのような制度は初めて聞きました! 公認会計士に合格するためのサポートがあるのですね。

新川さん

もし、万が一不合格の場合でも解雇にならず、公認会計士資格が無くてもできる業務に従事することになるため、リスクを抑えて公認会計士試験に挑戦できるのもメリットの一つだと思います。

いしい

合否のプレッシャーから溜まってしまうストレスも少なそうですね。公認会計士の資格は取得するのに、一般的に3年はかかるといわれていると耳にしたのですが、新川さんはこの制度を活用して、わずか1年で取得されたのですよね? 素晴らしすぎます! 何か良い勉強方法などあるのですか?

新川さん

私が1年間で取得できたのは、この制度で勉強できたからだと思っています。この制度では、勉強期間中にメンターと呼ばれる、育成採用で既に公認会計士になっている先輩から勉強のアドバイスやモチベーション維持など、様々なバックアップが受けられます。そのため、勉強に専念できるだけでなく、精神的なサポートもあり、短期合格の可能性も高まります。

いしい

周りからのエールは、とても心の支えになりますね。新川さんは今後どのようなキャリアを積んでいきたいとお考えですか?

新川さん

私はこの制度にとても感謝していて、いまは自分に投資してもらった分、会社の収益に貢献する人材になることで恩を返したいと思っています。しっかりと今の仕事をした上で近い将来には営業を担える人材になってクライアントから仕事をもらえるようになりたいと考えています。

いしい

「公認会計士と営業」今まであまりイメージがありませんでした。
ところで一般的な公認会計士の方のキャリアパスをどういう感じですか。

新川さん

キャリアパスは十人十色のものであると思います。公認会計士という資格を生かして、コンサル業界に転身したり、事業会社の会計部門や税務部門に移ったり、自分の会計事務所を設立する方もいます。私は、学生時代に外資系投資銀行やシンクタンクで長期インターンをしていたことがあったのですが、どちらの組織にも公認会計士の方がいて、公認会計士のキャリアパスの幅の広さを感じました。

いしい

公認会計士のキャリアってとても多彩ですね! では公認会計士にはどのような学生が向いていると思いますか?

新川さん

自分の武器になる専門スキルを身につけたいという考えを持っている方におすすめしたい職業です。そして、社会にとって絶対に必要な職業であるという認識を持ち、責任感を持って仕事ができる方に向いていると思います。

いしい

日本の経済を保つためにも絶対に必要な仕事!
最後に学生時代にやっておくべきことについてアドバイスを頂きたいです!

新川さん

画一的にアドバイスすることは難しいですが、学生時代には、「頭をフルに使って目の前の問題や壁を突破する力」を鍛えておくことが今後のキャリアにも役立つのではと思っています。この力を私は「知的腕力」と呼んでいるのですが、仕事が始まれば、定型的な解決策がなく、自分の頭で考えて解決策を作り出さなければならない壁に当たることがあります。このとき必要で、試されるのが知的腕力です。

いしい

知的腕力……!どのように身につけたらいいのでしょうか?

新川さん

知的腕力は、情報の収集→分析→編集という3つのステップを素早く正確にこなすことで身につけることができます。例えば大学の研究なども先行研究のレビューや実験を通しデータを収集し、これらを定量的・定性的に分析することで、新たな知見を生み出し、WordやPowerPoint等用いて論文という形に編集することで他人に伝えます。仕事の中ではこの情報の収集→分析→編集を短期的なスパンで高度に行うことが求められます。この3つのプロセスは研究だけでなく、部活やサークル内での問題解決、インターンなど様々なところで磨くことができると思うので、意識的にやってみるのも良いかと思います。

いしい

普段から「情報の収集→分析→編集」という3つのステップを意識して、知的腕力を鍛えようと思います! 新川さん、ありがとうございました!

取材後記

いしい

いかがでしたでしょうか? この取材で私はイメージしていた公認会計士という少し堅く苦しい仕事のイメージがガラリと変わりました。何をもって正しいといえるのかを常に考え、手足を動かしながら模索する業務の奥深さや、多種多様なキャリアパスにもとても魅力を感じました。上では書けませんでしたが、取材の途中で新川さんが言っていた「私たちの仕事は1円にこだわる仕事ではないんです。重要性にこだわる仕事なんです。なぜならば私たちは不幸な人を作らないというのが職務だからです」というお話にはかっこよささえ感じました。

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