【静岡県小山町プロジェクト】小山町に根付く大規模フードサービス企業の生産現場に潜入してみた。 inリンガーハット 富士小山工場

長崎ちゃんぽんといえばリンガーハットといっても過言ではないですよね。ぼくもよくいくリンガーハットの生産工場富士小山工場に今回伺ってきました。1日約10万食を生み出す生産現場!! 徹底的に管理がなされた製造体制でありつつも、そこで働く社員の方々は人間味あふれる人ばかり。仲のよさがひしひしと伝わってくる工場でした。

登場人物

大庭さん大学1年のときにアルバイトでリンガーハットに出会う。アルバイトで出会った数々の店長との人と人との出会いをきっかけにリンガーハットへ就職。出身地長崎にあるリンガーハット運営のとんかつ濱かつ一号店は、実家のそばにあったおいしいレストランであり幼き日の楽しい思い出の味でもある。

 あおのMY FUTURE CAMPUS学生スタッフ 現在大学4年生。
学生として卒論に追われつつもインターンに勤しむ。休日は未だにサークルに行きサッカーボールを追いかけるなどThe サッカー少年。

昭和63年から始まった富士小山工場の歴史。


あおの

リンガーハットおいしいです! よく行くお店です!

大庭さん

ありがとうございます! ぼくもおいしいと思っていますよ(笑)。

あおの

それにしても小山町にこんなにも大きな工場があるなんて全然知りませんでした。

大庭さん

富士小山工場ができたのは昭和63年なんですよ。リンガーハットはもともと長崎でとんかつ濱かつとして創業しました。当初は長崎そして福岡で製造をしていたのですが、その後佐賀に工場を建設。セントラルキッチンの役割を担ってきていましたがその後事業拡張をうけ、小山町に工場を設置しました。

あおの

どうしてまた小山町だったんですか?

大庭さん

当時、小山町の水の価格がものすごく安かったんです。そして東西に向けてアクセスに優位性のある立地も全国への店舗展開を前提にしたときに魅力的でこの土地を選んだと聞いています。

あおの

水、ですか?

大庭さん

私たちリンガーハットは内製化率が75%です。売り上げのうち75%のものを自社製造していて、たとえばもやしは自主栽培しています。製造全体で利用する水は一日約2,000トン。そういう意味でも水が豊富であることはとても重要なんです。

あおの

なるほど。工場設置されてからずっと小山町は水が豊富でしかも安いんですね。ではここ富士小山工場の役割についても教えてもらえますか。

大庭さん

当社は現在佐賀工場と富士小山工場の2工場体制です。富士小山工場は中京・北陸より東のエリアの店舗すべてをまかなうのが役割です。1日平均10万食分の製造を担っています。

あおの

1日10万食‼ 工場では製造と加工までもやっているんですよね。

大庭さん

そうですね。基本的に加工はすべてやっています。カットが必要な野菜は切り分け、麺も茹で上げ冷凍して出荷しています。店舗で限りなく短時間でお客様に商品を提供できるよう弊社独自の「NOS(1個作りの煮込み調理)」というものです。

あおの

短時間での商品提供はやはり大切ですか。

大庭さん

リンガーハットは現在フードコートへの出店を加速させています。お客様からするとフードコートにはほかにもたくさんの選択肢があるわけで、その中から私たちを選んでいただくためにはおいしさはもちろん提供時間の速さも大切です。また、味の均一化、店舗の効率化という観点においてもNOSは有効かつ合理的なんです。

あおの

それ以外にもリンガーハットの個性とか強みとして特徴的な事柄はありますか。

大庭さん

特徴は大きく2点あります。1点目は国産食材へのこだわり。もう1つは設備へのこだわりです。ここ富士小山工場でも設備の半分以上は自分たちで開発しています。生産の効率化を追求していくとどうしても独自の設備が求められる、そこで当社では設備担当を設け、絶えず効率化あるいは小型化などの改善を図っているというのが強みだと思います。

シンプルだけどずっと大切にしているのは「安全・安心」。

あおの

大庭さん自体はアルバイトで働きだしてそのままご入社されたと伺いました。

大庭さん

そうですね。私は長崎の出身なんです。さきほどお話したとんかつ濱かつは長崎ではちょっとしたお祝いのときなどに用いられるのですが、私も幼い頃から家族でよく行っていました。系列のリンガーハットも含め、当社は私にとってとても身近な存在だったんです。ほかの就職の選択肢もありましたが、素直に「このままここで働きたい」と思える人間的な出会いがあったこともあり決めました。

あおの

入社後は一貫して工場勤務なんですよね。

大庭さん

最初は佐賀工場に配属になったのですが、アルバイト時代とはぜんぜん違う立場であったこと、そして各製造ラインでそれぞれの作り方を覚え、管理していくための知識やノウハウを得ることなどあり苦労しましたね。

あおの

苦労はされましたがラインのリーダーになる素養を評価され、いざ富士小山工場に異動されたわけですね。

大庭さん

そうですかね(笑)。工場は毎日安全に安定的に動かすことが重要です。そして業務には「ムリ・ムダ・ムラ」がないことも大切です。大勢の従業員が働いている環境でそれらを徹底しつつ、一方でさらなる改善策を絶えず考え実行していく仕事にはとても責任を感じています。

あおの

グループを引っ張る存在として大切にしていることはありますか。

大庭さん

グループのみんなに伝えているのは一言のみ。「安全で安心な製品を店舗にお届けしよう」ということです。

大庭さん

この時代、特に食品を取り扱う事業者には安心して食べてもらうための努力が必要です。それをみんなに伝わるように言い換えると「自分が食べたくなるような食材」ということになると思っています。

大庭さん

かつてぼくもアルバイトとして働いていたからこそ、その立場の方々の思いもわかります。いま社員としての僕が務めるべきはチーム一丸となって、みんなでいいものを作る、そこに尽きると思っています。

事業成長を背景に製造現場にも積極的に人材を求めています。

あおの

少し採用についても伺います。富士小山工場ではどのくらいの人が働いているんですか。

大庭さん

約170名。うち正社員は16名です。工場を設置させていただく私たちの務めとして現地の方々の雇用を作っていくことは重要です。そういう意味で積極的に小山町や周辺地域の方々も迎え入れています。

あおの

そうすると学生がこちらで採用されることはないのでしょうか。

大庭さん

従来当社の新卒採用は原則店舗への営業配属が基本でした(ときどき僕みたいな人間もいますが)。しかしここ数年は製造現場への配属も強化し始めています。さらに製造のための技術系や研究系の仕事を担う人財なども求めているので工場勤務を希望される方は富士小山工場への配属もあると考えてもらっていいと思いますよ。

あおの

最後に九州からまったく縁のない富士小山工場への異動。そのときは正直どう思いました?

大庭さん

そりゃー本音を言えば寂しかったですよ。ずっと九州で育ってきたのですから。でもいまは離れなかったら気づけないこともたくさんあった。むしろ離れたことがきっかけで成長できた部分もたくさんあったなと思っています。

大庭さん

家族ともども九州から出てきましたけれど、九州同様のんびりとした環境ですし、温かい家庭も築けていますし、いまはこの土地にこれてよかったなと思っていますよ。

取材後記

あおの

なかなか見ることができない飲食業界の裏側は、訪問前から社会科見学気分で楽しみでした。管理の行き届いた現場だなと思うと同時に工場の随所で感じ取れた工夫の数々。ここがただ単に製造をする場所ではなく、ここから一生懸命いいものを作ろうとしていることが伝わってくる現場でした。これからも安心してリンガーハットのちゃんぽんを食べられる。むしろ今日食べに行こうかな。

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