【静岡県小山町プロジェクト】製造しているのはバルブであり、お客様がその先のお客様から得る信頼でもある。

静岡県の最東部にある小山町という町をご存知でしょうか。東京から車で一時間程度という優れたアクセスにして富士の麓という抜群の自然環境を持つこの土地の企業に伺うシリーズ企画第一弾は「株式会社エヌビーエス」です。富士の裾野にある大きな工場から生み出せれていたのは国内外多くのメーカーが頼りにする「バルブ」でした。

登場人物

上杉さん上杉一矢さん
株式会社エヌビーエス技術部仕様グループ。2010年入社。入社以来一貫して仕様グループに勤務。大学は東京に進学するも地域を大切にする気持ちからUターン就職した誠実なお方です。

あおのあおの
MY FUTURE CAMPUS学生スタッフ 現在大学4年生。
学生として卒論に追われつつもインターンに勤しむ。休日は未だにサークルに行きサッカーボールを追いかけるなどThe サッカー少年。

「設備を止めない」。エヌビーエスは、誠実にお客様に向き合うバルブ製造メーカーです。

あおの

よろしくお願いします!ではさっそくですが、まずはお仕事の内容から教えていただけますか。

上杉さん

はい、よろしくお願いします。
当社は工業用制御バルブを主製品として製造販売している会社になります。その中で私は技術部に属しています。技術部は大きく「設計」というグループと「仕様」というグループで構成されています。設計グループが製品の基盤となる設計図などを描くのに対して、私たち仕様グループはその設計図をもとにお客様のニーズに合わせた仕様を取りまとめるというのが役割になります。

あおの

仕様よりも設計が先なんですか?

上杉さん

そうではありません。お客様の仕様があっての設計です。
お客様は、お客様の“設備に必要な制御”を求めており、“NBSが売りたいバルブ”がほしいわけではありません。我々の仕事はあくまで“お客様の設備を止めない制御(バルブ)の供給”です。弊社は、長年数多くのお客様へ制御バルブを納めてきた実績により、産業別の基本設計を確立しました。その為、現在ではお客様からの見積りの段階で、お客様のニーズに適合する弊社の基本設計を選定し、それにプラスアルファを加えるという形を取っています。仕様よりも設計が先に感じられるのはその為ですね。その後、お客様から注文を頂いた際に、時にはお客様と話し合いを持ちつつ、お客様がほしい制御バルブの図面や仕様、バルブ作動に必要な付属品の図面、仕様などの情報を仕様書という一つの形にまとめることで「仕様を詰めていく」事が私のメイン業務になっています。

あおの

わかりました。では、御社全体の体制についてもご紹介いただけますか。

上杉さん

社内を主な役割別にいうと「採用承認」「注文」「設計」「仕様」「生産管理」「材料」「部品」「制御弁」「品質保証」に分けられます。
「採用承認」がお客様から伺ったお話をもとに「注文グループ」が見積りを作り、「採用承認」が提案。正式にお仕事を頂くことになったならば私たち技術がアサインされ「設計」から「品質保証」までを一貫して行っていくというイメージです。

あおの

お客様はどういう業種業態がメインになりますか。

上杉さん

陸上だとPSAプラントや製鉄所、化学メーカーなどがお客様です。海上ですとLNG船やLPG船、ケミカル船の船主などがお客様になりますね。。

あおの

そういう会社にとって「制御バルブ」というものがどのように用いられるものなのかが今一つイメージできないのですが……。

上杉さん

そうですよね。例えば「LNG船」ってわかりますか?液化天然ガスを運ぶタンカーですが、これでいえばLNGの荷揚げ、荷降ろしを行うMANIFOLDのラインや、タンク周りのライン等、LNGが流れる様々なラインに使用されています。ラインを流れるLNGは、液化状態を保つために「-163℃」という超低温環境なのですが、その環境下で制御を担う部分でも用いられたりしています。

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あおの

プラントや船など大きなものを作る部分に関わるということは、結構海外との取引もありそうですね。

上杉さん

お客様のメインは日本全国の国内メーカーです。しかしお客様のお客様が海外ということは日常茶飯事ですし、当社内にも海外営業のセクションもあり、そのチームを中心に海外との直接取引も増加させています。

あおの

今日初めて伺いましたが、(壁に貼ってある会社のVISIONが書かれたものをみながら・・)会社として強い信念というか哲学みたいなものを持っていそうですね?

上杉さん

そうですね。私たちの会社では「設備を止めない」をスローガンにしています。正確に言うと「お客様の設備を止めないものをつくる、提供する」という意味です。設備産業はいずれも常に動いています。またその設備から生み出されるものは次工程へと受け継がれるものばかりです。つまり生産性という観点からはもちろんですが、それ以上にその企業の信用という観点でもずっと稼働している状態を作ることがとても大切なんです。ですから私たちはできうる限り設備を止めない状況を実現できるパートナーになることを大切にしているんです。

あおの

なるほど。こういう考えはやはり社長様がお考えになるんですか?

上杉さん

そうですね。社長は経営者としてとてもはっきりした考えを持っています。会社や社会のあるべき姿、その中で製品に求められるべきことに対してきちんとして意見をもっていて、そのあたりに共感できたので入社したという部分もあったりします。

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丁寧に就職を考えたとき、大切にしたかったのは「地元」と「関心」でした。

あおの

いま少しお話に上がりましたが、ここからは上杉さんが入社した経緯について伺っていきたいと思います。上杉さんはなぜエヌビーエスさんへ入社されたのですか。

上杉さん

そうですね、学生時代私は情報工学科という学科で学んでいました。

あおの

(事前にいただいた取材資料をみる・・)そうですよね!それなのにどうして製造業?そしてなぜ仕様グループですか?

上杉さん

(笑)。ええ。きっかけはたまたま見かけた広告でした。ただそもそも就職を考えるタイミングで最初に考えたのは「東京で働くか」「地元に戻るか」ということでした。

あおの

ええ。そこで「地元に戻る」という選択をされたんですよね?

上杉さん

はい。もちろん大学も東京でしたから東京でそのまま働くという選択肢もあったのですが考えたんですよ、「これからの僕にとって大切なことって何だろう」って。
自分なりにじっくりと考えていくとやはり僕にとって地元はすごく大きな存在。ここにはこれまで育ててくれた人たちもいる、幼いころからの仲間も大勢いる。そう思うようになってからは地域の活動などにもかかわって、少しでも地域に貢献することで恩返しもしたいなと思うようになっていったという感じです。

あおの

なるほど。ではなぜシステムエンジニア職とかではなかったのですか。

上杉さん

地元に戻ると決めてからはもちろん学生時代の経験を活かしやすいシステム会社なども調べましたよ。でもエンジニアとして働ける環境がなかった。逆にいうと当社にはそのチャンスがあったというのもこの会社を選んだ大きな理由です。

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上杉さん

さらに、バルブですよ!当時の私にとって「バルブ」といってイメージできるは水道のバルブくらいでした。でもここの工場を見学したときに「こんないろんな種類、大きさのものがあるんだ」と思ったのと、「きっとさまざまな業界でいろんなニーズに応え、重要な役割を担っている仕事なんだな」と素直に関心できたんです。これもこの会社に決める大きな要因でした。

あおの

そうだったんですね。では、実際に働いてみていま仕事についてはどう思いますか?

上杉さん

上でもお話した通り、いまは仕様を主業務にしています。仕様を作るという業務において学生時代の経験は一見するとあまり関連性がないように思われるかもしれませんが、実は仕様を作るという工程ではその簡略化、システム化がとても重要なんです。そこには私のこれまでの経験も活かせるフィールドが多数あり、当初想像していたよりもずっと「活かせること」がありましたし、「新しく学べること」もある環境だなと思っています。

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まだまだ奥深い「バルブ」の世界。「仕様」というステージ。

あおの

では、少し将来のことも伺いたいと思います。今後のキャリアについて今思っていることとかはありますか?

上杉さん

いまはより一層仕様に関わる仕事を追求したいと思っていますね。

あおの

そう思わせるのはどうしてなんでしょうか。

上杉さん

仕様の仕事って実際はある程度分類化されているんですね。お客様からお話をいただいたならばいずれかの仕様のパターンに当てはめていくというのが基本です。ただたまにその枠組みに収まらない特殊な仕様のお話が来ることがあるんです。そういうときは「これどうするんだ?」といいながらいろんな人と相談をして、チームになって試行錯誤を繰り返しながら組み上げていくんです。そして無事製品として組み上げられたときには、やっぱりグッとくるものがあるんですね。

あおの

なるほど。やりがいですね。

上杉さん

調べ物をしてベストな方法を考える、意見を交わしあう。そうやって組み上げていくことが自分の知識となり経験となっていっているのですが、そこに面白みを感じるうちはまだまだ成長できるかなと思います。だから僕はまだまだこの仕事を追求したいと思っています。

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取材後記

あおの

僕自身、首都圏以外の企業にお話を伺いに行くのはほぼ初めての経験でした。行く前から東京とか地方ということだけで企業を見分けていない方だと自認していましたが、想像以上だったなというのが率直な感想です。派手さはないですが、誠実さにはあふれてる。新しさはないけれど、丁寧な仕事ぶりがうかがえました。語弊はありますが、きっと東京ではないからこそ強くなければいけないんだろうな。強さを感じる素敵な会社でした。

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