独学で挑む、国家公務員までの長〜い道のり 官庁訪問対策編



以前のコラムで東大生の多くが独学で国家公務員試験を受けており、さらに試験に受かるには教養区分試験を受けるのが良いということを説明したと思います。今回は一次試験以降の二次試験、そして最終関門「官庁訪問」について入省者や内定者にヒアリングした結果を伝えようと思います。(今回もたくさんの人に回答してもらいました!ありがとうございます!)

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二次試験について

一次試験を突破するといよいよ二次試験が待っています。この試験は受けた試験区分にもよりますが、大きく三つに分類されます。今回は教養区分と各専門区分で以下のように分かれております。

ちなみに今回聞いた人の半分ほどが、実際に官庁訪問の時に教養区分の時のスコアを利用していたそうです。
では、この試験について受験者はどのタイミングで勉強を始めたのでしょうか?? 政策提案とか名前が難しそうだし、かなり早くからなのでしょうか? それではみてみましょう!

これも一次試験の時と同様、前々から準備していると言う人はほとんどおらず、16人中14人が一次試験を終えてから、ということでした。またその中で一番多かったのは、一次試験受験後からという回答でした。受験した感覚で合格を確信するのでしょうか……。

さて、次に3つの試験についての対策方法をそれぞれ見てみましょう。一気にどどんと公開しようと思います!

教養区分の第二次試験では、どの試験種目でも友人と準備するというのが多いですね。試験内容の中心が議論や、質疑応答などになってくるのでこうした対策が多くなってくるのでしょうか。特に企画提案試験では、白書(一次試験合格次に発表されるもの)はもちろん読み込んだ上で、「自分で調べごとをして政策案をいくつか考えてレポートにまとめる。それを受験者仲間や先輩に見てもらってフィードバックを受ける。」「使えそうな数値をメモして覚えておく」などといった声がありました。過去問や予想問題を解くという意見が出なかったのは一つの特徴かもしれません。

一方、教養区分以外で受験した人たちのデータを見ると専門試験 / 政策論文試験では、ともに1位が過去問演習という回答でした。また「最新の食料・農業・農村白書を読む」(農業区分受験者)、「授業のレジュメを見る」(工学区分受験者)といった独自の勉強法をしたという意見もありましたね。中には「日頃新聞を読んでいて気になった記事に関してスクラップしてまとめていたので、それらを見直した」というように常日頃から準備していたものを利用しているという人も!てか大学生でいつも新聞読んで記事切り取っているってだいぶすごいですね……。

両方に共通する人物試験では、「特になし」が多い中で、「面接カードの準備、カードから予想される質問とそれに対する回答を考えた。」「想定問答をひたすら作った。」など面接カードの書き方の重要性を指摘する意見が多くありました。他には大学のキャリアセンターを利用するのもいい手だそうです。

どの試験種目でも、前から塾に通って準備して解いていたという回答はあるかないかぐらいであり、大体が独学や、自分の友人などと一緒にやるという意見なのは、この記事のタイトルと近しい部分があるのではないでしょうか。

民間就職・内定への向き合い方

公務員試験の話が続いてきましたが、就活をしていれば公務員だけでなく、民間も考える必要があります。彼らがどのように就職活動をしていたか、どれだけ民間企業も見ていたのか、というのは気になるところだと思います。この話題もいろいろと聞いてみたのでそれぞれ見てみましょう。

まず、彼らがどれだけ民間就職と公務員就職の比重を置いていたかというデータがありますので見てみましょう!

次に、その比重の上で実際にどのような就職活動をしていたのかエントリーした企業数で分けてみました。

エントリー数0や、していても1〜3社など、ほとんど民間企業へのエントリーをしていない人の数の多さが目立つかと思われます。割合で一番多いのが1〜3社というのは驚きの数字ですね。1〜3社の人は内定を一つだけ持っていくという人が大半であり、官庁訪問に臨む段階になると官庁に進む想いが強くなっているということ。また官民という枠組みにとらわれず「早い内での海外経験を得られる場所に行きたい」や「自分のやりたいこと」という基準で選んだ(結果はエントリーした1社内定)という意見も複数ありました。

官庁訪問ではどういう風に進んでいったか

二回に続いた記事もいよいよ最後のテーマになりました。ここでは各々がどういう風に官庁訪問で進んだのかとういことについて取り上げます。まず官庁訪問という、官僚ならではの特殊な採用制度について説明しようと思います。

官庁訪問でやること自体は、民間企業での面接と変わらないという理解で良いと思います。ただ全部で5つのクールにわかれており、第一、第二クールが3日間、第三クールが2日間、第四、第五クールが1日という流れになっています。また一つの省庁への訪問で丸一日使うので1日でまわれるのは一企業のみ、第一から第三クールでは複数日程を使って異なる省庁に訪問できるという仕組みです。学生側も第一〜第三クールまでの間に一つの省庁に絞られていき、第四〜第五クールで希望の省庁の担当者と面接を行うということが多いようです。

では、各々のケースについて紹介しようと思います。
外務省を希望して、民間就活は行わなかった方の場合、第一、第二クールまで外務省、経済産業省、財務省に行っていましたが、第三クールから外務省一つに絞って訪問を行い、外務省に内定を頂いたそうです。この方いわく自分が民間で働くイメージがあまりつかないので、民間も捨て、外務省に進むことを決めたそうです。ただやはり第一、第二クールが複数あることを使って他の省庁の方のお話しも聞きながら自分の進みたい本命の省庁に絞って行ったという方が半数以上を占めていました。

また一方で、「民間企業でも良し」という考えで民間就職も行い内定を持った状態で挑んだ方の場合だと、複数の省庁を最初の方に見て回って、各省庁の理念に共感できるかどうかで決めたということでした。この人に自分の就活を振り返って「こうしておけばよかった」と思ったことを聞いた所、「教養区分で受かっておけば、民間就活をもっと満足にできたと思った。」とのこと。こうした民間就活への対策不足についての意見や公務員・民間就職併願の場合の共倒れのリスクについて触れる意見は多かったです。

最後に

二回にわたって、「国家公務員試験」、「官庁訪問」についてのまとめをしてきましたが、いかがだったでしょうか。(第二回が半年遅れになってしまい申し訳ありませんでした。)
敷居が高いように思われがちな公務員就職ですが、試験自体は誰にでも門戸が開かれており、独学の対策でも十分目指すことができることが伝わったかと思います。
もちろん就職活動の段階になると、公務員としてのやることへの意欲の高さが目立つ結果となりましたが、大学4年生以外の皆さんは、食わず嫌いをすることなく、是非一度腕試し感覚で公務員試験を受験してみてはいかがでしょうか。それにより今まで気づかなかった自分の考えに気づくかもしれません!

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(取材/執筆:あおの)
MY FUTURE CAMPUS学生スタッフ。東京大学農学部所属
「いつかは社会人」という現実から逃避行を重ねる大学4年生。記事通り独学で国家公務員試験教養区分に挑んで見事撃沈。

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