国際学生EVデザインコンテストワークショップ 潜入レポート!



こんにちは! 学生スタッフのあおのです!
今回はAPEV(電気自動車普及協会)主催の「国際学生EVデザインコンテスト2017」のイベントを取材させていただきました!
『EVデザインコンテスト』は、未来を走る新たな電気自動車デザインを考えるコンテストです。今回のイベントでは、コンテストの一次審査を突破したチームを対象に、さらにアイデアをよくするためのワークショップを実施しました。各チームの中間発表、それに対するフィードバック、その後のチームごとのグループワークなど充実したコンテンツになっていました〜!

(*こちらの記事は全て2017年7月時点のものです。)

過去にないアイデアが多数! 学生によるアイデアプレゼン!

今回のコンテストには、国内外から96チームの応募があったそうです(中にはウガンダから応募したという国際色豊かな強者も!)。そのうち一次審査を通過した23チームの中から、10チームがこのワークショップに参加していました。
会場は、渋谷にある「café 1886 at Bosch」。内装もオシャレで素敵な雰囲気でした!また、今回のワークショップ中の飲食は全て無料となっていました。なんて太っ腹……!!

最初に開会の挨拶があった後、各チームの応募作品のプレゼンテーションがスタート!私はこの時初めて各チームの作品を見たのですが、どの作品も現状のEVの課題を捉えたコンセプトを考案し、また未来のEVイメージ図としてのデザインスケッチが綺麗に、かつ精巧に描かれていて、そのレベルの高さに感服しきっていました。

伝え方が不十分! サポーターからの厳しい講評!

全てのチームの発表が終わった後は、サポーターからの講評がスタートしました。
個人的には、どのチームも非の打ち所がないんじゃないかと思っていましたが、サポーターの方々はその道のプロであり、一個一個的確な批評をしておりました。特に実行委員会委員長の方が何度も口にしていたのが、“発表の伝え方の工夫不足”という部分でした。どの発表も中身はいいのに、その良さをしっかり審査員の人に伝え切れていない、「この車を将来絶対使うべきだ!」ということを理解してもらう、という部分がどのプレゼンテーションにも欠如している、ということを繰り返し学生に伝えていました。

学生とサポーターでの打ち解けた雰囲気のワークショップ

講評が終わり、各企業のプレゼンテーションが終わったら、いよいよ実習タイムです。各チームが、サポーターの指摘を受けて発表案を改善するべくディスカッションを行い、そこにサポーターの方々が時折混ざって、アドバイスなどを送っていました。

実行委員会事務局長へのインタビュー

安嶋さん一般社団法人 電気自動車普及協会(APEV)事務局 上席研究員。
1970年にカーメーカーに入社。乗用車の車体関係の設計に主に携わっていた。2011年からAPEV事務局に入り、EVデザインコンテストの開催を提案。開催されてからはEVデザインコンテスト実行委員会事務局長として勤めていらっしゃる方。

あおの

今回の学生の発表を総括するとどうでしたか?

安嶋さん

一言で言うと、プレゼンテーション力が不足しているなという印象でした。

あおの

厳しいですね(笑)。

安嶋さん

特に日本の学生は大人しいなと思いました。海外の学生は、発表時間を一切気にせず話し続ける。あれくらい堂々とした態度で発表して欲しいですね。

あおの

デザインなどの発表の中身に関してはどうでしたか?

安嶋さん

絵のレベルは上手になりました。

あおの

絵は、というと?

安嶋さん

絵は上手ですが、びっくりするようなものが少し影を潜めた気がします。一方で社会に対する提案が増えてきており、コンテストの性格には沿ってきたと感じます。

あおの

今回初めて参加させていただきましたが、僕個人としては参加者の発想力の高さに驚きました。どういった学生がこのイベントに参加しているのでしょうか?

安嶋さん

今回は約100チームに迫る数のエントリーがありました。日本のみならず、海外の学生も今回のコンテストでは数多く参加しており、インドや台湾、イタリア、中にはウガンダから参加するような学生もいましたね。

あおの

世界中に門戸を開いているんですね!

安嶋さん

そのため、審査員にもフランスや中国の人が参加しております。また、今回のイベントの様子は日本語と英語のビデオで全世界に公開する予定です。

あおの

そもそもどのような経緯で『EVデザインコンテスト』は始まったのでしょうか?

安嶋さん

2010年に電気自動車普及協議会として発足した時、市販されている車のなかでも電気自動車(以下、EV)は走っていたんです。ですが、「もっと様々な方にEVをより広く認知してもらうこと」を一つの軸として掲げようと。その一環として、未来の車を提案するデザインコンテストをやってみよう!となったのがEVデザインコンテストの始まりですね。

あおの

そうなんですね!

安嶋さん

もう1つ経緯があります。カーメーカーさんに話を聞く機会があった時、聞けば日本の自動車メーカーに入ってくる学生のデザイナーが減ってきている、と。その原因として、若者の車離れというのも一つはあるとは思います。しかしこれからの自動車業界を強くするのは、今後を担っていく若者の力です。そこで、学生デザイナーの総合力やデザイン力というものを、こうしたコンテストで育成しようというのが、2つ目の経緯です。

あおの

なるほど……。EVデザインコンテストの始まった経緯や想いがよくわかりました。さて、EVの普及状況は、現在いかほどなのでしょうか?

安嶋さん

日本は海外と比べても普及率が高い方です。ですが、それでも国内の販売台数で見ると1%にも満たないのが実状です。

あおの

そうなんですね! もっと広がっているものとばかり思っていました……。

安嶋さん

主な原因として、EVの航続距離が短いというのがあります。カタログ上は200〜300㎞となっていますが、エアコン・ヒーターの使用により現実はもっと短いんです。この課題を解決すべく、電池の性能をよくしようと現在世界的な競争が激化しています。

あおの

将来的に、EVデザインコンテストはどういった形を目指しているのでしょうか?

安嶋さん

夢としては、現在のデザインコンテストから、設計コンテストにしたいんですよね。ちゃんと車の図面を書いてきなさい、と。レイアウトの問題とか、人が乗れるのかという問題をクリアしたデザインを設計してもらいます。

あおの

もう一歩、今のアイデアから踏み出す必要があるんですね。

安嶋さん

設計コンテストの次は、実車のコンテストを開催したいです。優れたデザインと設計のチームにスポンサーから資金と技術を提供してもらい、実車を作るという風な。

あおの

自動車好きにとっては夢が広がるコンテストになりますね!

取材後記

今回は、完成された発表案ではなく一次審査突破段階のアイデアを見させていただいたのですが、どの発表もレベルが高く驚きました。最終的に最優秀賞に選ばれるものがどんなアイデアになるのか想像も出来ません! このコンテストの最終審査と表彰式は2017年11月開催の「東京モーターショー シンポジウム2017」にて行われます。ぜひ足を運んでみてください!

電気自動車普及協会(APEV)とは

電気自動車の普及促進活動に取り組むことを目的に2010年に設立された団体である。(当時は、APEVの前身である電気自動車普及協議会と言う名前。)
EV普及活動の一環として、今回の学生コンテストのようなものを開く傍、自動車業界のみならず、関連業界も巻き込んでEVの普及活動に取掛るべく、各業界関係者のつながりをつくることも行なっている。最近では、地域eモビリティ推進委員会というものが立ち上がり、地方・地域でのeモビリティの普及活動にも取り組んでいる。

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