独学で挑む、国家公務員までの長〜い道のり


エリート街道と呼ばれる東大→官僚コース。以前のイベントで他大学の公務員内定者と話したところ、勉強法が周囲の人と大きく違うことに驚きを禁じ得ませんでした。そこで今回は、東大生から官僚になった先輩や官僚志望で現在準備している友人に、聞き込み調査してきました!

そもそも国家公務員とは?

今回対象とするのは、巷で「官僚」と言われている国家公務員総合職のことを指します。「官僚」って響き、かっこいいですよね……!
個人的感情はさておき、国家公務員になるまでにはどうすればよいのでしょうか? 下のフローチャートをみてみましょう!

まずは「国家公務員採用総合職試験」という第一の山を制覇する必要があります。この試験の倍率は10倍ですので、10人受けて1人受かるぐらい。さすが官僚、険しき茨の道ですね……。そしてこの試験は、春と秋の2クールで実施されます。クールによって微妙に違う点があるのですが、それは後々みてみましょう!

試験に合格したら、いよいよ官僚になるための最後の関門「官庁訪問」が待ち構えています。他の会社の採用活動でいうところの、いわゆる「面接」ですね。ここで自分が希望する省庁の人事へ複数回「訪問」し、選考を通過すれば見事内定をゲットすることができます!
さて、ではいよいよアンケートの内容についてみてみましょう!(今回15名もの方に答えていただきました! この場を借りてお礼申し上げます。)

大学生になる前から官僚には憧れる!

さて最初の項目は「官僚になることを考え始めた時期」です。みんないつ頃から官僚への道を考え始めているのでしょうか? 結果はこちら!

アンケートを取った人の多くが、一般的にキャリアを考え始める大学3,4年生よりも前から、国家公務員になることへの憧れを抱いているようです! 高校生から官僚を志望するその意識の高さですら畏れ多いのに、なかには小学生の時から目指しているという人も!(どんなスーパー小学生なんだよ……(笑))

その理由についても聞いてみました!
「政治の動きに関心を持っていたから」「行政を通して社会に与える影響が大きいから」「法律や政治の分野を通じて国を動かす大きな仕事がしたいと思ったから」など、公務員特有の社会的影響力の大きさに魅力を感じた人が多くいました。他には、「外務省をはじめとして具体的な省庁で働きたい」という動機の人が目立ちました。
ではここからは、どうやって彼らが官僚になるべく勉強しているのかに注目してみましょう!

実は穴場!? 東大生はこぞって教養区分を受けるという事実!

最初の国家公務員採用試験においては、2クールに分かれているほか、クールの中でも区分により違いが生じています!(詳しくは下図参照。こんなにたくさん区分があるんですね!)

さて、東大生の皆さんはどの区分で勝負するのでしょうか? 今回、官僚になった方や現在準備している人など計15名にアンケートをとりましたが、15名全員「教養区分」を受験しているという驚愕の事実が判明しました!(「この区分を受験した人を選んだんじゃないのか!?」って野次が聞こえてきそうですが、断じて違います。思いつく限りの人に聞いてみた結果、全員「教養区分」を受験済でした。筆者あおのも驚きました!)
またさらに驚きなのは、15名中10名は教養区分試験にて合格しているということでした! 東大生がこぞって受験し、合格している「教養区分試験」とは一体どんなものなのか? さらに詳しくみていきましょう!

実は教養区分試験とは、秋のクールのみで実施される試験なのです。教養区分は、1次試験において専門知識の勉強が必要ないという特徴があります。
教養区分を選ぶ理由として、この部分がかなり影響していることがアンケート結果でも見られました。「対策がそこまでいらないから」「腕試しに受けてみようと思ったから」「他の区分に比べて楽だから」といった理由が、全体の半分を占めていたのです。他にも「民間就活をしっかりやるため、教養区分の方が法律区分の勉強よりも、負荷が軽いことが明白だったから」など民間就活を見据えた意見も多数ありました。

試験勉強は一ヶ月前からで十分!? 詳しい勉強法

教養区分試験の一次試験では、基礎能力試験と総合論文試験の二つを受験します。このうち基礎能力試験の点数で、二次試験に進めるかどうかの「足切り」が発生し、5倍の倍率で次に進める人が決まります。さて、ここに向けて東大生はどのような勉強法を取っているのでしょうか?

一次試験の勉強開始のタイミングを聞いてみると、合格者・不合格者問わず「受験一ヶ月前から始めた」という人が、全体の過半数を占めていました(むしろ合格者の方が、受験前一ヶ月以内に勉強を始めた割合が高いという事実……)。
そして今回アンケートで僕が一番聞きたかった「独学での勉強率」は、とても高い割合となっていました。予備校や塾への通学率は、全体のわずか4分の1ほど(計4名)で、多くの人は「スーパー過去問ゼミ」など市販の参考書を使っての勉強のみでした。独学で受験するのが常識だと筆者が思っていたのが、よくわかるデータになったのではないかと思います。

さらに総合論文試験について聞いてみると、基礎能力試験以上に塾などの世話になっている人は少なく、さらには「勉強していない」という人が数多くいました(全体の10名ほどが、総合論文試験に向けての勉強はしていないということでした)。勉強している人でも、参考書などは使わず、過去問や資料などから書いた自分の意見を友人とディスカッションするという意見が目立ちました。

最後に

今回のコラムで、世間的に定石とされる“国家公務員試験の勉強法”とはおそらく大きく異なる、東大生の勉強法がわかったのはないでしょうか? もちろん勉強法は人それぞれですし、「この試験を選び、こういう風に勉強するのが正しい!」という王道ルートはないとは思いますが、「こういう風な選択を東大生は多く取っている」という事実は、参考になるものだったのではないかと思われます。今まで「国家公務員試験なんて絶対通らないよ!」って思っていた人も、この機に、今秋実施の教養区分試験を“お試しで”受験してみてはどうでしょう。
次回は、本記事で触れることができなかった「二次試験対策」そして最終関門と命名した「官庁訪問」についてのアンケート結果をまとめた記事を執筆致します! 続編に乞うご期待!

(取材/執筆:あおの)
MY FUTURE CAMPUS学生スタッフ。現在東京大学農学部4年生。
農学系の大学院に進学予定。サッカーは小学校から続け、現在もサークルに所属。
またアフリカに2度渡航経験あり。将来の夢はアフリカの農業ビジネスを立ち上げつつ、子供達とサッカーを通じて交流を深めること。

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