地方創生に取り組む、会計系コンサルタントの仕事とは? in エスティコンサルティング


日本の会社の99.7%が中小企業。少ない社員数の中で、中小企業の経営者が頼りにしているのが税理士や会計士などの経営コンサルタントです。エスティコンサルティング株式会社も茨城県を中心に中小企業の経営コンサルティングを行っています。地方創生、中小企業の活性化について経営コンサルタントに託された期待について聞きました。

登場人物

佐藤さん
2011年入社。企業会計部コンサルグループ所属。現在は日本M&Aセンターに出向し、地方の中小企業の事業継続・継承に力を入れている。

ゆうた
MFC学生スタッフとして勤務する大学三年生。元々1年の勤務予定だったが、大学四年生からの稼ぎ方に不安を覚え、ちょっとだけ期間延長中。

地方の中小企業経営者が求めている本音のアドバイスをする仕事

ゆうた

MFC学生スタッフのゆうたです。御社は茨城県を中心に経営コンサルティングサービスを行っているとお聞きしましたが、具体的にどんなお仕事をしているのですか?

佐藤さん

当社はグループ内の税理士法人と協力して、企業の事業改善や事業継承のコンサルティングを行っています。また各自治体の財務諸表の作成支援を行う公会計サービスも展開しています。その中で私自身はM&A業務を中心に行っています。

ゆうた

M&Aと聞くと、大きな会社が小さな会社をのみこんでいくようなイメージが……。

佐藤さん

きっとハゲタカのようなイメージですよね(笑)。中小企業の場合では、株式を上場していないため、敵対的買収はまずありえません。そのため、M&Aのイメージであるリストラもなく、ほとんどのケースで従業員の雇用が維持されます。売手のオーナーは創業利潤を、売手従業員は雇用の継続、買手企業は成長が可能と関係者全員がハッピーと、実際のイメージとはかなり異なります。

ゆうた

地方の中小企業にとって、今、何が一番大きな問題ですか?

佐藤さん

一つは後継者不在です。経営者の高齢化問題は年々深刻化していますし、また、息子は東京の企業に就職して後継ぎにはならないというケースが増えています。それでは従業員はどうかというと、経営能力、資金面の問題から難しいケースも多いです。となると、個人ではなく、企業に買ってもらうM&Aは有効な事業承継の一つの手段となります。

ゆうた

もし私が売りたい会社の社長なら、監査法人に相談すればもっと広い領域から買ってくれる会社を見つけてこられるのでは……、とも思ったりします。

佐藤さん

なるほど。会計事務所より監査法人の方が大きいイメージがあるので、大きいところに相談したほうがいいということでしょうか。監査法人と税理士法人では業務内容もクライアントの規模も違います。また、会社の規模の問題というよりは持っている情報がいかに多く優れているかということが重要になりますので、全国にネットワークを持つ株式会社日本M&Aセンターの情報源を活用しています。

ゆうた

つまり地方の中小企業に必要な経営コンサルティングというのは、地域密着型ということでしょうか?

佐藤さん

多くの場合、中小企業の社長は、社長であり、創業者であり、大株主であります。そういったカリスマ社長に対して、従業員が意見を言うのは難しいケースもあります。また、大企業と違い、経営機能が分担されていない中小企業では、経営者自らが財務や経理を担当している事もあります。その置かれている環境下で、専門家としてのサポートをするのは当然として、何でも相談できる、いつでも相談できるパートナーとなれればと考えています。

2025年問題とAIの台頭でなくなる職業は会計士、税理士?

ゆうた

地方の中小企業の後継者不足は、「2025年問題」を先取りした事例かと思うのですが、それについてどのような対策を考えていますか?

佐藤さん

2025年問題について私の立場からは2つの見方ができます。まず1つは、バックオフィス業務のアウトソーシングの需要が増えていくのかなと。現在、人材は売り手市場でこれからも人口減少の影響で加速していくと思います。自社に経理に精通している人員がいるのは理想ですが、従業員が5名程度の小規模な企業の場合、採用するのも育てるのもかなり大変です。実際問題、社長が営業の傍ら経理業務もやらざるを得ないというケースも多くあります。採用するのも育てるのもコスト負担が大きいです。今後は、月次決算から申告までのアウトソーシングだけでなく、ITを活用して、経理業務の全てをアウトソーシングすることも可能になってくると思います。

ゆうた

では、もう1つの見方というのは?

佐藤さん

オックスフォード大学の論文では、2025年頃には会計士や税理士といった仕事は人工知能によってなくなるだろうと言及されています。会計士や税理士がいなくても、クラウドと人工知能で決算申告は自動化出来るようになるということです。実際、今のクラウドソフトの進歩のスピードは凄いですよ。

ゆうた

クラウドによって顧問料を抑えた会計サービスの登場で、もう昔のように毎月大きなカバンを持って会計士が会社を訪ねるという時代ではないのですね。

佐藤さん

こういった技術革新は中小企業にとって歓迎すべきことですし、実は我々会計人にとっても、より企業経営に貢献する機会と時間が増えるという意味では歓迎すべきことでもあります。しかし、これは僕らの業界だけではないですが、人と人とが直接顔を合わせてコミュニケーションを取るという重要性はまだ変わらないでしょう。現在でもクライアントと一切直接会うことなく業務をすることは可能ですが、時間をかけても現場に行って打合せすることを重要視しています。

ゆうた

つまりクラウドサービスを便利に使いながら、そこから新しいビジネスモデルを考え出すことも、2025年問題への対策ということですね。

佐藤さん

そうですね。私たちの業界は、専門家としての作業を求められていた時代から、ITをいかに活用しての業務効率化や、財務税務会計の専門家として提案できるが求められる時代になっています。

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