【大塚製薬】バランス栄養食「カロリーメイト」のルーツを探る!


高校生にはポカリスエットやカロリーメイトの会社として知られる大塚製薬株式会社。勉強の一番の相棒はカロリーメイトという人も少なくないはずです。もともと製薬メーカーとして創業した同社が、このロングセラー製品販売に至った背景を知ると、ビジネスアイデアをどう生み出すか、考え方の基本が見えてきます。

お話をしてくれた方 森 隆史さん
大塚製薬株式会社 ニュートラシューティカルズ事業部 製品部 カロリーメイト
アシスタントプロダクトマーケティングマネージャー
mori2006年入社。入社後は営業課/販売促進担当として、学校やスポーツ施設を訪問し、販売のみならず製品の価値を伝える役割を担う。2012年より製品部で企画業務に従事した後、2015年11月より現在のカロリーメイトを担当。趣味はサッカー観戦。学生時代にサッカーとフットサルを行ってきたが、最近では子供と一緒にスタジアムに見に行くことが多い。
同志社大学 商学部商学科 卒業。
お話を聞いた人 青野 将大
MY FUTURE CAMPUS学生スタッフ 東京大学3年生 農学部国際開発農学専修
“mono”サッカーサークルの他に学生団体に2つ入っていて、趣味はフットサルやサッカー、ボルダリングなどアクティビティ全般が好き。将来は日本ではなく、海外の勤務を希望している。成熟した市場ではなく、成長途上の国々で市場とともに、勤務企業の成長を成し遂げたいこと、マーケティングなどを通して国家ごとの文化の違いに触れたいと考えている。

病院でのワンシーンが新製品誕生のきっかけに

―― MFC学生スタッフの青野です。大塚製薬と聞くと、やはり私が思い浮かべるのはサッカーの練習時によく飲むポカリスエットですが、飲料水以外にはどのような製品を開発・販売しているのですか?

森さん 大塚製薬は1946年に徳島県で誕生しました。今もなお多くの人に愛用されているオロナイン軟膏や、オロナミンCドリンクなどを販売する一方で、病院で使用される専門的な医薬品も数多く開発・販売してきました。現在は大きく2つの領域を持ち、「医薬関連事業」と「ニュートラシューティカルズ関連事業」の両輪事業を展開しています。医薬関連事業の一例をご紹介すると、中枢神経領域における薬の開発では国内外から高い評価をいただいています。ニュートラシューティカルズ関連事業では、皆さんよくご存知のポカリスエットやカロリーメイトなどの食品や、サプリメントなども多数販売しています。

―― 製薬メーカーである大塚製薬が、カロリーメイトなどの食品の販売を始めたのには、きっかけがあったのですか?

森さん カロリーメイトの誕生は、まさに病院での出来事がきっかけでした。当社の研究員が、病院で点滴を受けている元気そうな患者さんを見かけた際、担当の医師が「この患者さんは徐々に良くなっていますが、まだ普通の食事が出来なくて、点滴をしなければならないんです。だから退院はもう少し先になります。」それを聞いた研究員は、「だったら栄養補給のための点滴を口から食べることが出来る、食べやすい栄養食に出来ないか?」と考え、その光景をヒントに当社が日本で最初の経管経口流動食「ハイネックス-R」を開発しました。口から食べるということは人間にとって栄養を摂ることだけでなく、体内の機能を高めるという意味でとても大切です。それをもっとおいしく、一般の人にも食べてもらえる方法はないかと考えて誕生したのが、カロリーメイトです。

“森さん"

カロリーメイト開発の背景を詳しく教えてくださいました。

忙しい現代人にぴったりのバランス栄養食

―― 私自身は実家なので母が作った朝ごはんを食べていますが、友人の中にはカロリーメイトを朝ごはんにしている人もいます。あるいは食べないまま大学に来る友人もいます。

森さん そのお友達はおそらく大学生になって一人暮らしを始めたり、忙しくバイトを掛け持ちしたりしている人ではありませんか? 当社がカロリーメイトを発売したのは1983年。大学進学率が高まり、熾烈に働く会社員が増えだした頃です。当時、時間がない・場所がない・食欲がないなどの理由で、食事をとらない「欠食」が増えていました。そこで身体に必要な5大栄養素が手軽に補給できる「バランス栄養食」として、先ほどの病院での経管経口流動食をもとに開発したのがカロリーメイトです。最初はチーズ味のブロックタイプとミルク味のドリンクタイプを発売し、その後、好みやシーンに合わせて召し上がっていただけるようバリエーションを増やし、現在はすっきりした味のゼリータイプも好評です。

―― あの小さなブロックの中に5大栄養素がすべて詰まっているんですか? もちろん栄養も食事も偏ってはいけないことはよくわかりますが、栄養のバランスってそんなに重要なんでしょうか?

森さん はい、とても重要です。栄養素にはそれぞれ役割があり、ともに助け合うことで集中力アップなどに繋がると言われています。車に例えると、ボディが身体をつくる筋肉など主要な構成成分である「タンパク質」で、ガソリンがエネルギー(力や熱)になる「糖質」と「脂質」、またそれらの機能を正しく維持する、言わばエンジンオイルの役割となるのが「ビタミン」と「ミネラル」。これらが揃うことでやっとスムーズに走らせられるのと似ています。

caloriematecar

―― 5大栄養素をすべて詰め込んで、かつおいしいものをつくることは、なかなか大変ではありませんか?

森さん もちろん大変ですが、それがカロリーメイトの魅力です。5大栄養素のような色々な成分を組み合わせると、「美味しい食べ物」にするのが本当に難しいのです。今ではビタミンを補給するためのドリンクとかアミノ酸を補給するものとか沢山出ていますよね。そういう単一の栄養素を補給するなら簡単に美味しくできるんですが、栄養素をバランスよく入れて美味しくするとなると大変な作業になるのです。味のバランスもうまく行くように、それぞれの成分を持つ原材料から合うものを選んでいくという、途方もない組み合わせ作業で試作していくのです。

青野さん

車の例を使ってバランスのよい食事の大切さについてわかりやすい説明を頂きました。

災害時でも栄養を補給できる備蓄食品として

―― 最近では災害が起こった際もテレビなどでよく目にするのですが、カロリーメイトは非常食にも向いているのでしょうか。

森さん カロリーメイトは危機的状況においてもバランスの取れた栄養補給ができます。非常食としての使い方は、消費者の方からの実際の利用をヒントにした提案でした。手軽に栄養を補給できることから、震災時にも、非常食として活躍したようです。栄養バランスが良いことに加え、賞味期限が1年と長く備蓄するのに適しており、携帯性にも優れています。カロリーメイトの良さが消費者の間で、さまざまな形で認められているということは非常に有難いことです。

―― 今回、キャリア甲子園に参加する高校生たちに向けて、メッセージをお願いします。

森さん カロリーメイトは発売して30年以上経つブランドです。大塚製薬は新製品を立て続けに出すことよりも、一つの製品を長く育てていくことを大事にしています。一方で、ゼリータイプなど新しい食べ方や味覚にも果敢に挑戦してきました。きっと皆さんは今、受験勉強やキャリア甲子園のアイデアづくりで、まさに忙しくて、時間がない・場所がない・食欲がない状況でしょう。しかし「食べなくてもいいや」は禁物です。成長期だからこそ、普段からしっかりと食事を摂ることが大切です。カロリーメイトは栄養面から皆さんをサポートしたいと考えています。

森さんと青野さん

普段の食生活をよくすることがどれだけ大切かを知ることのできた貴重な取材でした!

青野 将大の取材後記

集合写真

写真には載っていないですが、大塚製薬の入り口にはポカリスエット、カロリーメイトをはじめとして
数多くの大塚製薬の製品が並んでいました!

私自身は3食をバランスよくとる食生活を送っていましたが、これが日々のエネルギーの根源となるのでとても大切であることを教えて頂きました。高校生の皆さんも忙しい生活が続いてもご飯は毎日バランスよく3食とるように心掛けましょう。「忙しくて食べる時間がない……」というときは、カロリーメイトが食事の代わりになりますよ!


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